忍者ブログ

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

有機畜産の授業

今学期の授業は農場で開講。

そこにはコンピュータもなく。プレゼンは模造紙。
小学校の時にやった壁新聞を思い出す。
このレトロな感じがまた新鮮ですごく好き。

そして、時折きこえる牛やヤギの鳴き声。

7年間ユニセフのプロジェクトでガーナで講義されていたキース先生の授業はとてもpracticalで引き込まれる。

牛をさわってみて、感じたことを述べたり、
牛の習性を観察をしたり、
毎日新しい発見いっぱい。

簡単にできる牛の健康診断のやり方。
1.排泄物 2.胃の状態(外からみるとわかる) 3.におい 4.牛の動き 5.生産性


■角でわかる牛の状態
ecdc9957.jpeg

左は雌、右は雄の角。
雌の角には年輪のようなしわがありますが、これが出産ごとに増えるのだそうです。
角をみれば、何回出産したかわかる。
木の年輪のようです。


■排泄物で健康診断
CIMG2194.JPG

排泄物を網で漉す。
何を食べたか、消化率などがわかる。

■牛の挙動を観察
40bb1c52.jpeg
雌同士だけど、発情期のサイン。
CIMG2309.JPG
牛の世界にも社会的地位のランキングがある。
30分間観察し、序列を当てる。


と、五感をフル活用する授業です。
来週は、農村開発と畜産について。
科学的知識をどう現場にアプライするかというテーマでやっていきたいと思っているのでガーナの話が聞けるのを楽しみにしてます。

にほんブログ村 海外生活ブログ オランダ情報へにほんブログ村 環境ブログ 有機・オーガニックへ
PR

最終学期スタート

いよいよ最後の学期となりました。

5学期は、前半と後半に分かれていて、1ヶ月間1つのコースを一日中ひたすら履修することになる。
日本で言うところの、集中講座みたいなものかもしれない。

前半の1ヶ月は、organic animal production(有機畜産)、後半はFarming system design(ファーミングシステムデザイン)。

畜産のことは初めて勉強するので新しい挑戦で新鮮。
先生はアフリカで長年農村開発と教育にかかわってこられた方で、途上国と先進国両方の有機畜産を学ぶことができて面白いです。
6月の農業デザインのコースはフランスで開催。excursionとして農場に行く機会はたくさんありましたが、実際の農業の現場で講義を受けるのは初めてなのでこれもとても楽しみにしてます。

そろそろ修士論文の素材集めに入りつつ、授業を楽しみたいです。

ワーゲニンゲンでは2年目からは授業なし。
サマースクールに参加するもよし、インターンに行くもよし、語学学校や他の大学で短期間のディグリーを取得することも可能。パーマカルチャーのサーティフィケーションもとりたい。

さて、何をしよう。
とりあえずは修士論文をできる限り早く仕上げて今後の予定をじっくり考えたいです。


4学期終了!

4学期が終了し、残すところあと1学期になりました。

クラスで、打ち上げ&パーマカルチャーのドキュメンタリー「greening the dessert」観賞会を開催。
パーティーには先生も参加。

ドラム缶で大胆に炊いたコロンビアンスープ。

CIMG1749.JPG




プランテーンにチーズをはさんでソテーに。
バナナに似てるけど、バナナの2倍ほどある野菜。おもに、煮込みに使われているよう。

CIMG1427.JPG


今回のクラスは最高だった。

こちらの大学では、過去問を買うまでもなく毎回公表されている。

今回も、ウェブサイトからダウンロード。
example questionの数、約80問。

全部調べてたら終わらないので、スタディーグループ形成。
15人のメンバーで手分けして過去問を解き、わからないところは助け合い、時には先生を招いてディスカッション。

おかげでいろんな刺激をもらい、とても勉強になりました。
勉強熱心なクラスメートたちに感謝!



にほんブログ村 海外生活ブログ オランダ情報へにほんブログ村 環境ブログ 有機・オーガニックへ

大学院入試について

ワーゲニンゲン大学を受けたいという方からメールをいただきましたので、ちょっと紹介します。

◆出願書類について
  • アプリケーションフォーム
  • 卒業証明書&成績表
  • 志望理由書
  • TOEFL
  • CV(英文履歴書)
この5点があれば、まず落ちることはないです。

保証はできませんが、留学生枠が相当あるのでほとんど落ちないのだそうです。(単位はガンガン落ちますが・・・^^;)

落ちたよって人はたぶん、書類不備だと思われます。

推薦書は任意なので、なくても通ります。


自由の国、オランダではなんでも交渉次第です。

英語の点数が合格点にちょっとくらい足りなくても、入ってから頑張るから通して!と、ちょっと交渉すれば万事OK。

私は、学部の専攻が政治学なので、pre-master courseを6か月履修しないといけないと、入る前は言われていましたが(条件付き合格)、なしになりました笑。

とりあえず出せばなんとかなるので、今からでも今年の留学、まだ間に合いますよ~。


◆学期制度について
  • 1学期 9 /1~10/31
  • 2学期 11/1~12/27
  • 3学期 1 /4~2/28
  • 4学期 3 /1~4/30
  • 5学期 5 /1~6/30
各学期の最後の1週間がテスト期間。

冬休みは1週間しかなく、日本のように公休日(祝日)らしきものはないので、月~金まで休みなしです。


基本、午前1科目、午後1科目しかとれませんが、先生と交渉すれば履修できます。私は毎回3科目履修してます。

2年目は修士論文(6か月)+インターンシップ(4か月)+Academic Consultancy Training(2か月)

授業はないので、ほとんどの学生が海外調査にでかけます。

そして、ACTとインターンは経験があれば免除してもらうことも可能なので、最短で16ヶ月で卒業することもできます。



また何か他に質問がありましたら連絡ください。

ヨーロッパの中でも変わっているそうなので、他の大学を受ける方はあまり参考にされないように・・・。


4学期スタート!

4学期の授業

午前:
organic plant production (有機植物生産)

・雑草成長モデル
・灌漑
・作物システムデザイン

ワーゲニンゲンと言えば、チームワーク。
さて、またグループワークです。

今回は、各チームがシンポジウムを主催するというもの。
つまり、テーマごとに、チームで授業をうけもつのです。

うちのグループのテーマは、
「mixed cropping systems of smale-scal farms in Africa (アフリカの中小規模農家における混合作付体系について)」

農業を専攻している学生だけでなく、社会学、生物学、メカニクスの専攻の学生もいて、見る角度が違い面白いです。


午後:

Agribusines economics (農業経営・経済学)

経営評価・投資計画・リスク分析・意思決定モデル・人事管理など。

ワーゲニンゲン得意のシミュレーションモデルが面白いです。
各農家の業績を比較し、標準モデルとのズレからその農家の強みと弱みを明らかにするというもの。
そうして、最適化するためには何が必要かアドバイスを行います。

ヨーロッパでは、お金を払ってコンサルタントを利用する率が日本より高いのだそうです。

修士課程には、クライアントから依頼を受け、コンサルタントを行うAchademic Consultant Trainingという必修科目があり、企業などから調査費用もでています。


Global governance in natural resource management 
(自然資源管理におけるグローバルガバナンス)

こちらは農村開発学。

こうやってみると、食物学、経済学、政治学と、バラバラのようですが、これがワーゲニンゲンの特徴なのです。

水利を専攻する学生も、ランドスケープを専攻する学生も、自然科学、社会科学、どちらも勉強する。
理論と応用を同時に勉強する。
そして、学際的なメンバーで構成されたプロジェクトチーム。

あぁ。あれってそういうことだったんだ。
今まで勉強していたことが、違う角度から見たとき、バラバラであった点が線へとつながる瞬間。
この大学を選んで良かったと思うのでした。


にほんブログ村 海外生活ブログ オランダ情報へ

3学期終了!

3rd periodが終了しました。

ワーゲニンゲン大学は各学期2カ月(5学期だけ3カ月)の5学期制。
2か月ごとに試験があり、学期休みというものがないので、とてもハードです。


しかも、今学期は試験日が重なってしまい、今日の試験時間、3時間×2科目の6時間でした・・。


午前の試験はsustainable food production(持続可能な食糧生産)。
会場はスポーツセンターだった。


朝いきなりチャリが壊れ、錆だらけになりながら修理しようと試みるが失敗。
30分かかる道を辞書2冊かかえて10分でダッシュ。
・・・した挙句、試験に遅刻。

スポーツセンターは試験を受ける人でごった返していて、(たぶん200人以上)センター試験会場のようだった。
5分遅刻したけどまだ始まっていなくて助かった…。

前学期は試験中に電子辞書こわれるし、なぜいつもこのタイミングなんだ。。

・・でも思ったよりできたかも。3時間あっというまだった。



午後の試験。
quantitative land use system analysis(土地利用システム分析)

これが大失敗・・。


配られた答案用紙、20枚以上。

「これ、何日分の宿題ですか?」って教授に質問してる生徒がいて笑えた。
ほんとにそんな感じ・・・vV


1.土地利用予測モデリング
2.土地利用探索的モデリング
3.家計モデリング
4.土地評価、空間統計解析
5.線形代数、シンプレックス法


各問40%以上、全問60%以上が合格最低ライン。
だけど、最初の2問で1時間使ってしまい、空間統計あたりで力尽きる。

自信のあった線形代数、30分では半分も解けず終了。
あぁ、頑張ったのに再試かぁ。。泣

だけど、他のクラスメートもどんよりしていた。
去年の再試率60%らしい。
知らずにとってしまったよ。^^;


授業は月曜から。

すでに来学期の資料がメールで送られてきた。
予習の時間、3日しかない・・・。

頑張ろう。


アクションリサーチ

e35524ef.jpeg

研究者はどの位置にいるべきなのでしょうか。

1.evidence based research
実験、観察、データを集めるだけ

2.research as learning
対象者との交流により、研究がその組織等に影響を与える
研究内容についてフィードバックを行うが、どちらかというと、研究者側のメリットの方が大きい

3.research as activism
直接対象とかかわり、一緒に新しい課題に挑戦し、社会を変えていく
研究対象の組織等が求めていることを研究にする



参加型アクションリサーチに関する2つの発表を聞いてきました。

アクションリサーチは、心理学や教育の分野で使われている実践と研究を統合した研究手法。

データを集めるだけ集めて、フィードバックも行わずに帰ってしまう従来の研究者を痛烈に批判されていました。

研究者のための研究であってはならない。
その研究で一番メリットを受けるのはだれなのか。


という言葉が印象に残りました。


限られた時間と予算内で論文を書き上げないといけない状況で、自らがプロセスに関与するというのは、リスクも大きく難しいことかもしれない。
でも、その研究がその社会や組織にとってどのような意味があるのか、それがわからなければその研究は何の価値もないのではないかと思います。

アクションリサーチの手法について発表が聞けたのはそれを考える上で有意義でした。


最後に修士論文プロポーザルの書き方についてアドバイスがあり、次の項目を入れるよう言われました。

・その研究は研究者としてどの位置にたつものなのか
・社会、または個人にとってどのような影響を与えるのか
・だれが一番メリットをうけるのか


答えを文章で書くことはたやすいけど、実践が難題です・・・。


▼アクションリサーチの手法について学べるサイト
http://portals.wi.wur.nl/msp/

新学期

3学期目がスタートしました。

そろそろ修論をどこでやるか考えないといけません。
まわりのクラスメートはスーパーバイザー探しを始めています。
私も何人か話を聞きに行きました。

私は農学出身ではないので、学部の授業もとらないといけません。
通常、2年半~3年かかると言われたコースを2年で終わらせようとしているので、かなりハードです。

履修が間に合わなければ、インターンシップ免除を申請するしかありませんが、インターンも楽しみの一つなので、なんとか両方やりたい!


3学期のコース

午前
Quantitative analysis of land use system 土地利用システムの量的分析

午後
globalisation and food production グローバリゼーションと食糧生産
soil quality 土壌診断
observation skill 観察技術


午前の授業は、線形代数、線形計画法を使った土地利用システムのモデル化を行うというもの。

socio-economic factor:
土地、資源などの制約、政府の政策や市場価格の変動、ステークホルダーの利害関係など
agro-ecological factor:土壌タイプ、作物の種類など

これらを分析して食糧生産の最適化をシミュレーションし、実際に途上国の農場で実践しているのだそうです。

とても面白い授業なのですが、高校で数学3Cとってなかったので、教科書を日本から取り寄せ、一から勉強・・・・。やばいくらいにわからない・・・。
だけど、希望するプロジェクトチームで修論をやるなら、マスターしてないといけない科目なので頑張ります。


にほんブログ村 海外生活ブログ オランダ情報へ

理想の農場プロジェクト

とあるプロジェクトで、畜産チームに入った。

土壌チーム、植物チーム、畜産チームの3つのチームに分かれ、その農場の問題点を明らかにし、改善のためのシナリオを作るというもの。


最初の週は、チームごとのプロジェクト。
家畜の栄養分析と経営分析。

そして、次の週は、各チームの代表1人づつで編成しなおされた3人1組のチームで、理想の農場モデルを提案。

毎週プレゼン、レポート、チームミーティングがあり(8時半~5時半までは講義)、寝る時間ないし、食事もパソコンの前でパンをかじる毎日だった^^;

日本の大学ではこんなに勉強したことなかったですが、海外の大学生ってみんなこんなもんなんでしょうか。
何度貫徹したことか・・・


オランダの大学はこのように、実践的な授業が多く、半分以上がチームワーク方式。

実際に、学生が政府機関や企業から予算をもらってプロジェクトを請け負うこともあります。
プレッシャーも大きいですが、その分、仲間から学ぶことも大きいです。


そして、今週は、individual project
今回は、チーム関係なく、各人がそれぞれの国で、農場モデルのシナリオを作ることになった。
日本じゃ畜産と農場複合経営してるとこのデータがあんまりなくて難しい・・・。


けど、改めて、有機農業を考える上で動物とのかかわりは重要だなぁと感じた。
将来農場やるときは、家畜も飼いたいなぁ♪

ヨーロッパ在住の日本人によるブログにほんブログ村 海外生活ブログ オランダ情報へにほんブログ村 環境ブログ 有機・オーガニックへ

新学期

新学期が始まりました。

2学期は、午前、午後とも必修科目。落とすことはできません。

●午前
natural resource management in organic agriculture
有機農業における自然資源マネージメント


おもにsoil, plant, economicsの3つパートで構成されています。
今日は、グループに分かれて農場の栄養フローや、資金管理などを一括して整理することができる農場分析ソフトの演習を行いました。


●午後
analysis and management of sustainable organic production chains
持続可能なオーガニックプロダクションチェインマネージメント


こちらは経済系。グループに分かれて、SPSSを使った統計分析を行い、サプライチェーンデザイン戦略を立てるというもの。
統計の知識が前提になっているので、SPSSの前にregression やrotationなどといった統計用語が理解できず苦戦してます。
クラスメートにかなり助けられています。グループワークでよかったです。



毎日が新しい発見でいっぱいです。今学期は覚えないといけないことが前学期よりも格段に多く、もしかすると1年で一番大変な時かもしれません。
農学部出身者がほとんどの中、他学部出身の自分はあまりにも知らないことが多すぎると思うことがあります。
でも、以前はできなかったことが、できるようになっていくのを日々感じることができ、来てよかったなと思うのでした。


ヨーロッパ在住の日本人によるブログ
にほんブログ村 海外生活ブログ オランダ情報へ

プロフィール

ブログ移動しました

「アグロエコロジー」続編:
http://agro-ecology.blogspot.jp/

たねのもりびと

ワーゲニンゲン大学大学院
有機農業研究科修了
(アグロエコロジー専攻)
Wageningen University
MSc of Organic Agriculture

ブータン政府GNH委員会インターン
国を100%オーガニックにする国家プロジェクトに従事

■ご挨拶
ご挨拶


■連絡先
メールフォーム


当サイトはリンクフリーです。

agro_ecologyをフォローしましょう

アクセス解析

カウンター

リンク