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北欧の建築

■ベルゲンの港の倉庫

 

■エコハウス

インシュレーションのためか、草や木がはえた屋根をよく見かけました。

 

■石の屋根


フィヨルドの石は削りやすいのだそう。最近では、プラスティックの屋根が主流なのだとか。

 

■舟屋

伊根の舟屋に趣が似ています。

 

■オッテネス
11世紀の村。ノルウェーの伝統的な暮らしが残る生きたミュージアム。



オッテネス農場HP


農場からの眺め。
 

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社会に開かれた研究所

Biodiversity and agricultureフランス国立農業研究所(INRA)では、農家や地域コミュニティーを巻き込んだ農家参加型開発を実施しています。
参加型開発は、途上国の開発の世界ではメジャーな手法ですが、日本国内では意外とあまりとられてないのではないでしょうか?

オーガニック種苗の参加型育種、オーガニックで収量を上げる方法、これらを農家の人たちと一緒に研究することで農家の人も学べるし、単なる実験ではなく、より実践に近いデータをとることができます。

面白いのは、地域の人たちも研究に出資しているのだそうです。
農家の人自ら研究に出資するということは、それだけ求められている研究をしているということなのでしょう。


ヨーロッパの公的農業研究所では、研究費の10%をオーガニックに当てることという国の規定が定められています。
収量の安定しない低投入型のオーガニックを普及するためには、地域ぐるみの研究が必要なのではないでしょうか?

▼フランス国立農業研究所(INRA)ホームページ
http://www.international.inra.fr/

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土壌保全型農業

Conservation Agriculture(CA) とは?

conservation agricultureにあたる日本語は何でしょうか。環境保全型農業、低投入型農業、土壌保全型農業・・・。
どうも定訳が見当たりません。


FAO(国連食料農業機関)では次のように定義されています。

環境を保全しつつ収益を得ることを目的とした低投入型の食糧生産。
地下・地上における自然生態系プロセスの増進を基礎とし、耕作や外部投入量を最小限に抑える。

3つの原則
  1. 最小限の耕起
  2. 被覆植物などによる土壌有機物の保全
  3. 作物の多様化
↓詳しくは
http://www.fao.org/ag/ca/


コンサベーション・アグリカルチャーは有機農業ではありません。


日本で不耕起というと、有機農業と結び付けられることが多いですが、土壌流出を防ぎつつ労働力を省くという意味合いが強く、耕起しない代わりに農薬使用量が増えたという例もあります。

では、どんなメリットがあるのでしょうか。

経済的メリット
  • 労働時間が減らせる
  • 機械や労働などのコストが減らせる
  • 単価あたりの経済収益の向上
農業のメリット
  • 有機物が増える
  • 水分保全
  • 土壌物理性の改善
環境のメリット
  • 土壌流出の防止
  • 水質・空気の浄化作用
  • 生態系の多様化
  • CO2吸収
これらの成果はすぐに出るものではなく、土壌有機物の団粒構造ができあがるまで長い年月を要し、忍耐が必要です。
そして、耕起しない分、雑草を抑えるために別の工夫をしなければなりません。


特に十分な農業資源にめぐまれない途上国においては、このメソッドが農村開発の中で用いられることが多く、トレーニングマニュアルがたくさんでています。


ACT African Conservation Tillage Network
http://www.act-africa.org/
World Association of Soil and Water Conservation
http://www.waswc.org/
ECOPORT conservation agriculture
http://ca.ecoport.org/



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フードデザートとグリーンベルト

食の砂漠とは?

「フードデザート(食の砂漠)」という言葉を聞いた事がありますか?
それは、サハラ砂漠でもなく、タクラマカン砂漠でも、ゴビ砂漠でもなく、先進国の中にある砂漠なのです。

スーパーの撤退、マクドナルドなどのチェーン店の増加、ワーキングプア現象。
移動が不自由なお年寄りや、都市の中にいて金銭的余裕がなく、十分な食料を確保できず、栄養失調に陥る現象が、先進国に共通して見られています。

食へのアクセスの距離(物理的距離・経済的距離・精神的距離)の広がり、その空白地帯を「砂漠」と表現されているのです。

food.JPG

▲フードデザートマップ(Apparicio P et al. 2007)



イギリスの調査によると、フードデザート地域では、癌の罹患率が高かったり、健康被害が見られるようです。


十分な食にアクセスできない人がいる一方で、食品の50%が輸送によるロスに消えるといいます。

居住している地域での食の生産、身近な範囲での食の流通がロスを最小限に抑え、食への距離を縮める-それが都市農業のコンセプト。



都市農業

貧困者の半数以上が都市に居住する一方、面積2%の都市が、75%の資源を消費しているといわれています。

ブルントランドレポート(1978年)では、都市農業について次のように述べられています。

「都市農業は、都市計画の柱である。貧者へ食料を提供し、緑地を増やし、有機性廃棄物のリサイクルを促す。」

国連も都市農業の必要性を認め、都市農業の実態調査、NGOと連携した自給促進、都市農業ネットワークの促進などに取り組んでいます。


途上国:
途上国では、都市農業はフードセキュリティの一環として語られることが多く、食糧生産の維持、雇用創出を目的として行われることが多い。

例)
・タンザニア、ダルエスサラーム:農産物の50-90%が都市で生産

先進国:
収量よりも「ふれあい」。レジャー、景観、福祉に重きを置いている。

例)コミュニティーガーデン、CSA、提携、ファーマーズマーケット


食への距離の増大と、食をめぐる不安、農業ブーム、これは日本だけでなく先進国に共通した流れだといえます。



グリーンベルト

宅地開発の流れを食い止め、森林や農業地帯を守るために開発を禁止した区域。
ロンドンの都市計画委員会で1935年に提案され、ヨーロッパ、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、オーストラリアと、多くの国で導入されています。


植林地帯をグリーンベルトと呼ぶこともあるようですが、都市砂漠にもオアシスが必要かもしれません。


references:
FAO urban and peri-urban agriculture
UNDP Urban Agriculture: Food, Jobs and Sustainable Cities
Apparicio P et al. 2007. The case of Montréal's missing food deserts: evaluation of accessibility to food supermarkets.


オランダ人のランドスケープ観

CIMG9099.JPG

草をはむ牛を見てどう思いますか?


ノルウェーでは、「人間の文化」だととらえられ、
オランダでは、「自然の風景」だととらえられているそう。

森林に囲まれたノルウェー。
本物の自然なんてどこにもないオランダ。

文化によって、「景観」に対するイメージも大きく異なるのです。

なにしろ、「世界を作ったのは神だが、オランダだけはオランダ人が作った」のだそうだから―。




国立公園を訪問した時のこと。

自然のランドスケープを守るために、降り積もる砂を取り除くというプロジェクトの重要性を力説されていました。
自然に降り積もる砂を人工的にとりのぞくことが「natural」かと疑問が湧くのですが、これがオランダ人の自然観なのかもしれません。


オランダ政府は、ランドスケープ保護のための活動に補助金をだしています。
environmental cooperativesとよばれる農家を中心とした環境保護グループは、いまでは150を超え、国土の20%がグループのメンバーによって管理されています。

平均メンバー:100農家(ほとんどが中小規模農家)
各農家の活動参加率:50%
活動内容:景観保全、グリーンツーリズム、有機農業、マーケティング、地域ブランド


特に興味深いのが、hedgerow(ヘッジロー)とよばれる生垣の管理。
生垣といっても、家の周りにあるあれじゃなくて、フィールドの縁にそって街道のようにつながっています。

Alder hedgerow(左) mixed hedgerow(右)
09aa4c01.jpega698607e.jpeg










もともとは、牛や家畜が逃げないように、掘ったのだというhegerow。
多様な生物のすみかとなっており、生き物の生息地を守るため、また景観維持のために保存が呼び掛けられています。

 

「ecological corridor」(生き物の回廊)
生き物が自由に移動できるように自然のネットワークを作るため、新しい掘を掘って既存の掘をつなげていくのだそうです。

ランドスケープの保全は一つの農家でできることではありません。
そして農家だけではなく、たくさんの市民の参加を必要としています。
オランダ政府は、すべての国土をecological cooperativesで管理することを目標にしています。

たくさんの参加が必要な景観保全プログラム。
でも、実際に管理するのは、個々の農家と個々の農地。

一は全、全は一。

一つ一つの小さな取り組みが、美しい景観を形成するのですね。


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黒い大根

黒い大根を見たことありますか?

CIMG9338.JPG

Black radish(学名 Raphanus niger)

市場で売られていたので買ってみました。
皮だけが黒く、中身は白いのですが汚れているわけではありません。

日本では見かけませんが、ヨーロッパではそれほど珍しくないのだとか。
食べ方は、普通の大根と同じように、スープやサラダに使うといいのだそうです。

その昔、エジプトで、種から油をとるために、育てられていました。
そして、アジアに伝わり、ヨーロッパにはアジア経由で伝わりました。

その頃は、黒大根は、食品というよりも、肝臓の「薬」だったのだそうです。
その外観は、見れば見るほど、漢方薬のようです。

黒大根は、ビタミンが豊富でインフルエンザに効くとも言われており、寒いヨーロッパの冬を乗り切るのに欠かせないものかもしれません。


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エコロジカル・フットプリント

untitled.JPGエコロジカル・フットプリントは、人間が生活を維持するのに必要な一人当たりの面積を計算した環境指標です。
フットプリント(足跡)という言葉は、どれだけの地球上の面積を踏みつけているかと考えるとわかりやすです。

食糧生産に必要な耕作地、海水域、牧草地、CO2の吸収に必要な森林面積、建造物の面積などを積算したものです。

 


日本のエコロジカル・フットプリントは、4.3ha。(2004年)
つまり、一人当たり4.3ha分の面積の資源を利用していることになります。
世界中の人々が日本人と同水準の暮らしをするには、地球が約2.4個分必要だということになります。

ヨーロッパにおいては、企業が環境保護活動の指標として、あるいはスーパーで消費者に向けた食品等の表示として、コミュニティ開発の指標として使われています。

▼ロンドン市の活用事例
ロンドン市では、2020年までにエコロジカルフットプリントを35%削減することを政策として掲げています。
http://www.citylimitslondon.com/


日本でもこの指標が、ライフサイクルアセスメントと並んで注目され、政府は企業にエコロジカルフットプリントの表示を行うように進めているようです。

▼WWF ”LIving Planet Report”(英語)
世界自然保護基金(WWF)が1998年から隔年で発行している ”LIving Planet Report”の中で、さまざまな環境指標を用いて環境負荷を分析しています。
エコロジカル・フットプリントの国別ランキングも掲載されています。
※2008年のレポートでは、日本のエコロジカルフットプリントは5haを超えているようです。
http://www.panda.org/about_our_earth/all_publications/living_planet_report/

▼エコロジカル・フットプリントジャパン(日本語)
http://www.ecofoot.jp/

▼Bestfoot Forward(英語)
http://www.bestfootforward.com

▼Global Footprint Network(英語)
http://www.citylimitslondon.com/

グリーンカーテン

グリーンカーテンが流行っているのだそう。
最近、あちこちで、ゴーヤやら朝顔に包まれた建物をみかけます。

暑くなりがちなコンクリートを緑で覆うと、室内の温度が下がり、さらに食べ物が収穫できる。
そして、環境教育、食育にもつながるというまさに一石三鳥の植物のベール。


△うちの職場のゴーヤは争奪戦笑

CIMG0548.JPG
△来来亭にも・・・


ことしも暑い夏休み。
なんだか心がなごみますね。


↓↓緑のカーテンの作り方はこちら↓↓
「緑のカーテンを町中に広げよう」
http://www.midorinoka-ten.com/index.html

プロフィール

ブログ移動しました

「アグロエコロジー」続編:
http://agro-ecology.blogspot.jp/

たねのもりびと

ワーゲニンゲン大学大学院
有機農業研究科修了
(アグロエコロジー専攻)
Wageningen University
MSc of Organic Agriculture

ブータン政府GNH委員会インターン
国を100%オーガニックにする国家プロジェクトに従事

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