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廃村の危機にあるMorong村の戦い

Morong村のDechen家についたのは夕方の5時だった。
案内されたトイレは、トウモロコシ畑の中にあった。これは、夜には行けない・・・

家の玄関にはロープ。
これ、何をするのかというと、このロープはトウモロコシ畑に立てられた竹竿につながっている。
夜、1時間毎に起きてロープを引き、音をたてることで野生動物からトウモロコシを守るのだ。

玄関を含め、部屋は3室。
1室はキッチンだ。ご飯は薪と竈で炊いている。
息子のDorji君が採れたてのトウモロコシを焼いてくれる。
例にもれず、バンチャン(地酒)がでてくる、でてくる。

7時には日も落ち、真っ暗になった。電気はない。
ブータン滞在もあと少し・・・と真っ暗な夜空に浮かぶ満点の星を眺めていると・・・

「うほほほほーーーい!!うほおーおおお!!!!」
と、何とも言えない雄たけび声が!
獣を追っ払うためなのだとか。
あのおとなしいDorji君がこんな大声を出せるとは!

夕方にみた竹竿が遠くの方で鳴っているのが聞こえる。
ロープは全部で3本ある。
交代でこれを1時間毎に鳴らすのだ。
寝れたものではない。

この生活は、トウモロコシの収穫まで2か月続くという。
で、竹竿の効果のほどを聞いてみると、

「50%がいのししに食べられている。竹竿がなければ全滅しているだろう」
とのこと・・・。

2か月間寝ることなくいのししと戦い、得られるとうもろこしは半分・・・
なるほど。田舎の生活は厳しい。離れるわけである。

あさ、お粥を炊いてくれたDorji君。
幸せとは何か?聞いてみると、仕事をしていることが幸せなのだとか。
そんな彼はまだ16歳。
Morong村、野菜組合の次期リーダーは彼かもしれない。
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「アグロエコロジー」続編:
http://agro-ecology.blogspot.jp/

たねのもりびと

ワーゲニンゲン大学大学院
有機農業研究科修了
(アグロエコロジー専攻)
Wageningen University
MSc of Organic Agriculture

ブータン政府GNH委員会インターン
国を100%オーガニックにする国家プロジェクトに従事

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