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酪農家と畑作農家の提携

Hemmenというオーガニックビレッジに行ってきました。

Hemmenは人口約200人の小さな村。
元は大金持ちが所有していた土地で、今はHemmen Land Foundationという財団が土地を所有し、有機農業をやりたい人に土地を貸し出しており、オーガニックタウンとして知られています。
地元の有機農家同士が提携し、地域の資源を有効利用する枠組みを作っています。

訪問したのは、そのうちの2つの農家、酪農家の"Opneij"、畑作農家の"Lingehof"

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有機農業のパートナーシップというと、消費者と生産者の「産消提携」が浮かびますが、私はこういった、地域の有機農家同士のネットワークに興味を持って調べています。

①資源の交換
●"Opneij"→"Lingehof" 堆肥
●"Opneij"←"Lingehof" 飼料、敷き藁

オランダではNitrate Directiveという農家に対する環境規制があり、地下水などの環境汚染を防ぐために過剰な窒素分投入に対し、高い罰金を科しています。

酪農家にとっては、堆肥をもらってくれるのは願ってもないことで、畑作農家にとっても身近で有機質肥料が手に入ることはこの上ないことです。


②土地の交換

ユニークなのは、堆肥と飼料の交換だけでなく、土地の交換を行っていること。

有機農業の基本は、
●ローテーションによる連作障害の回避
●化学肥料を使う代わりに、窒素固定できる豆類を使った栄養補給

緑地(牧草地)←→畑作地
2つの農家で土地をトレードすることによって、広範囲のローテーションが可能となり、マメ科の牧草を植えることで土壌が豊かになるという。
コミュニティにおける持続可能な土地利用の面白い事例だと思いました。


▼ホームページ(オランダ語)
http://www.hemmenbiologisch.nl/
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「アグロエコロジー」続編:
http://agro-ecology.blogspot.jp/

たねのもりびと

ワーゲニンゲン大学大学院
有機農業研究科修了
(アグロエコロジー専攻)
Wageningen University
MSc of Organic Agriculture

ブータン政府GNH委員会インターン
国を100%オーガニックにする国家プロジェクトに従事

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