忍者ブログ

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

オランダのケアファーム(福祉農園)

オランダでは、障がい者やお年寄りのためのリハビリとして、園芸療法が古くから取り入れられてきました。

現在、オーガニックファームを中心として、ケアファーム(福祉農園)をはじめる小規模農園が増えています。(2006年時点で500超、8000人が利用しています。)

ケアファームのタイプ
ケアファームは、ボランティアで障がい者、お年寄り(クライアントと呼ばれる)を受け入れているところもありますが、多くの場合有償です。
60%のケアファームは団体と契約しており、クライアントを受け入れることで団体から収入を得ています。

  • AWBZ (Dutch national insurance against risks not covered by personal health insurance)
  • PGB (individually assigned budget enabling person to 'buy' care, help and supervision)
20%の農場はAWBZと契約、60%はPGBと契約しています。
一人当たりのクライアントにつき、得られる収入平均は、
 AWBZ:50ユーロ/日
 PGB:77ユーロ/日
(出典:J. Hassinkl et al. Current status and potential of care farms in the Netherlands)


ケアファームとして認定されるには条件があり、補助を受けるためのペーパーワークが増えるので嫌がる農家さんも多いようですが、かなりの収入です。

環境保全活動のための人手確保として、障がい者の雇用として、福祉の向上として、ケアファームが注目されています。そして農家にとっても、収入向上につながっています。

日本でも、福祉の現場で園芸療法を取り入れる例が増えていますが、オランダでは、個々の農家が、地域の福祉、環境政策にかかわっているのです。

ヨーロッパ在住の日本人によるブログにほんブログ村 海外生活ブログ オランダ情報へ
PR

この記事にコメントする

お名前
タイトル
メール
URL
コメント
絵文字
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
パスワード

ケアファームについて

北海道美幌町(クッシー?で有名な屈斜路湖を見下ろす美幌峠&網走番外地の間の町)で農業をしています。63歳のおじいさんですががっかりしないでください!40年前にオランダフローニンゲンで酪農実習を1年間しました。2ヶ月間のバカンス休暇を利用してイスラエルのキブツ50日間共同精神を学びましたが英語は苦手です。
現在は酪農から畑作農業専門です。このサイトはかってよりフロニンゲンでの菜種栽培に興味を持ち生産コスト・菜種油の販売価格・遺伝子組み換えによらない菜種栽培の技術を知る上でも貴重な情報源なようでメールを差し上げたわけです。
現在は農業も息子にバトンタッチして福祉の道を進んでいます。娘が知的障害ですのでこの子供達の働く場所・生活支援・余暇支援等の環境を今より少しでも向上するために多くのことにチャレンジしています。一昨年にスウェーデンの知的障害者だけの研修旅行に1週間ストックホルムに滞在しました(観光視察は半日の市庁舎訪問とお灸のみです)
昨年は観光ツアーを利用してドイツのロマンチック街道を経てスイス・フランスの農村地帯の風景を見て走りました(農家の建物・機械・地形・栽培状況を判断)通訳を通じて栽培作物を知ることが出来ました。菜種・ひまわりも栽培して搾油に結び繋げているようですね。温暖化対策にも後見しているようですね。今回はオランダでのケアファームの実情をもっと苦はしく知りたいのですが高齢者及び障害者
の作業の一貫として組み込まれているようですが農業セラピー・園芸セラピーにはどのような仕事が組み込まれているのでしょうか?
又それに協力する農家の対応など国よりの補助金関係・有機農業は北海道でも着実に増えつつあります。特に中国の餃子事件依頼国産の安全志向が消費者の意識向上に結びついているようにも思われます。特にEC圏内では穀物の自給率が100%ですので有機栽培に道を求めているようでスーパーなどでも有機農産物の販売が30%を越すと言われているようですね。実態は道でしょうか?
福祉と健常者の(高齢者)共生型事業所(農場)を有機質栽培・低農薬栽培に向けて少しずつ実施しています。南瓜・グリーンアスパラ・トウモロコシ・エゴマ・菜種油・食用ホオズキ・ほうれんそうなど
オランダでの最新の情報を頂ければと思います。
又何人かでオランダ・ドイツのケアファームや園芸療法が視察できればと思っていますが現地通訳の情報ともあわせて教えてください。
宜しくお願いいたします。   安藤初男より

>ケアファームについて

メッセージありがとうございます。

北海道にもこのような事例がたくさんあるのですね。
そのような補助金が日本にもあることは知りませんでした。


私が訪問したケアファームでは、農作業の他に、料理・選択などの家事、野菜売り場での販売などをされている人もいました。
農家がクライアントを受け入れをするには資格がいるようで、定期的にセラピーの専門家がきているようです。

ただ、農場によって内容は異なるかもしれません。


視察については、ワーゲニンゲン大学の日本代表を務められている吉川さんが得意とされている分野ですので、こちらに問い合わせされるのがいいかと思います。
http://les-mariko.nl/marikohomepage/homepage.cgi?goto=application


あと、有機農産物のシェアについては、オランダでは10%を目標に政策として掲げているのですが、スーパーの販売の30%が有機ということはあり得ないと思います。
健康食品店のように、ターゲットを特化したスーパーであればありえるかもしれませんが。。
  • みけ
  • 2010/03/07(Sun)04:18:09
  • 編集

はじめまして

はじめまして。
愛知県で菊農家をしている荒木と申します。
会社員をしてましたが、農業の道に進みました。

先日、日本農業新聞で、ケアファームの記事がありました。欧米で進んでいるとあったので、調べているとみけさんのブログにたどり着きました。

とてもためになる記事です。
これから訪問させてください。

Re:はじめまして

菊を専門にされているのですね。お花は難しそうなイメージがあります。
オランダでは道端でお花が売っていて、ちょっと友達のうちに行くのにもお花を気軽に買う文化があるのでいいなと思います。
ところでケアファーム関係でメッセージいただくことが多くびっくりしています。日本でも注目されているのですね。
  • 2011/03/13 04:37

無題

現在知的障害者施設で利用者と農作物の栽培と馬の世話を行っています。ケアファームには非常に興味を持っています。参考になる書籍など紹介していただければ幸いです。

Re:無題

>現在知的障害者施設で利用者と農作物の栽培と馬の世話を行っています。ケアファームには非常に興味を持っています。参考になる書籍など紹介していただければ幸いです。

海外にいるので日本の書籍は手に入らないのですが、下記のイギリスの団体のサイトが参考になるかもしれません。
http://www.carefarmingadvocacy.org/
日本語では、園芸福祉で検索された方が情報がたくさん出てくると思います。
http://www.engeifukusi.com/
  • 2011/08/22 22:07

この記事へのトラックバック

この記事にトラックバックする

プロフィール

ブログ移動しました

「アグロエコロジー」続編:
http://agro-ecology.blogspot.jp/

たねのもりびと

ワーゲニンゲン大学大学院
有機農業研究科修了
(アグロエコロジー専攻)
Wageningen University
MSc of Organic Agriculture

ブータン政府GNH委員会インターン
国を100%オーガニックにする国家プロジェクトに従事

■ご挨拶
ご挨拶


■連絡先
メールフォーム


当サイトはリンクフリーです。

agro_ecologyをフォローしましょう

アクセス解析

カウンター

リンク