アグロエコロジー
オランダの大学院で有機農業を勉強する留学生の日記
オランダ人と風車
世界遺産、キンデルダイクに風車を見に行ってきました。
今日はイースター休暇でバス代が無料でした。
◆風車の歴史
オランダと言えば、風車。近所にある風車では今でも小麦を挽いています。
風車の役割は時代とともに変化してきました。
風車の原型は、十字軍が中東から持ち帰った馬による小麦粉砕機にあるのだそうです。やがて「馬力」に代わって風の力が利用されるようになり、織物の製造も行われていました。
◆風車守の一族
40%の土地が海面よりも低いというオランダ。
キンデルダイクの風車では、水を海洋にくみ出すという重要な役割を果たしていました。
各風車小屋には、「風車守」とよばれる家族が住み込みで働き、いつ吹くかわからない風を待ち続けていたという。風車内部には小さなベッドが展示されていました。
賃金は開拓事業費から出ていましたが、一家を養うのに十分ではなく、漁業や農業など出稼ぎしながら生計をたてていました。
風車守は、技術のいる仕事。風とともに生きる暮らしは、
親から子へと受け継がれていくのでした。
◆風の権利
オランダでは、風の進路を妨げないように、風車周辺には高い建築物を建ててはいけないという法律があるそうです。
いわば、日照権ならず「風の権利」とも言える掟。
古来より風の力を利用してきたオランダならではの法かもしれません。
◆新しい風
しかし、やがて産業革命とともに風車の役割は終え、廃れてしまいます。
維持費には多額の費用が必要で、それに見合う収入が期待されないため、全盛期の風車の数から10分の1にまで減ってしまいました。
現在、電力供給源として、観光振興として、風車は再び光を浴びています。
地元で作られたオーガニックの小麦は町の風車小屋に運ばれ、挽きたての小麦やオーガニックパンが並ぶ。今や風車は地域に新たな風を呼び込む町のシンボルとなっているのです。
人々に静かな癒しをもたらす風車。オランダ人の大らかな性格は、もしかすると風車のせいかも知れないと思うのでした。
今日はイースター休暇でバス代が無料でした。
◆風車の歴史
オランダと言えば、風車。近所にある風車では今でも小麦を挽いています。
風車の役割は時代とともに変化してきました。
風車の原型は、十字軍が中東から持ち帰った馬による小麦粉砕機にあるのだそうです。やがて「馬力」に代わって風の力が利用されるようになり、織物の製造も行われていました。
◆風車守の一族
40%の土地が海面よりも低いというオランダ。
キンデルダイクの風車では、水を海洋にくみ出すという重要な役割を果たしていました。
各風車小屋には、「風車守」とよばれる家族が住み込みで働き、いつ吹くかわからない風を待ち続けていたという。風車内部には小さなベッドが展示されていました。
賃金は開拓事業費から出ていましたが、一家を養うのに十分ではなく、漁業や農業など出稼ぎしながら生計をたてていました。
風車守は、技術のいる仕事。風とともに生きる暮らしは、
親から子へと受け継がれていくのでした。
◆風の権利
オランダでは、風の進路を妨げないように、風車周辺には高い建築物を建ててはいけないという法律があるそうです。
いわば、日照権ならず「風の権利」とも言える掟。
古来より風の力を利用してきたオランダならではの法かもしれません。
◆新しい風
しかし、やがて産業革命とともに風車の役割は終え、廃れてしまいます。
維持費には多額の費用が必要で、それに見合う収入が期待されないため、全盛期の風車の数から10分の1にまで減ってしまいました。
現在、電力供給源として、観光振興として、風車は再び光を浴びています。
地元で作られたオーガニックの小麦は町の風車小屋に運ばれ、挽きたての小麦やオーガニックパンが並ぶ。今や風車は地域に新たな風を呼び込む町のシンボルとなっているのです。
人々に静かな癒しをもたらす風車。オランダ人の大らかな性格は、もしかすると風車のせいかも知れないと思うのでした。
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プロフィール
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「アグロエコロジー」続編:
http://agro-ecology.blogspot.jp/
たねのもりびと
ワーゲニンゲン大学大学院
有機農業研究科修了
(アグロエコロジー専攻)
Wageningen University
MSc of Organic Agriculture
ブータン政府GNH委員会インターン
国を100%オーガニックにする国家プロジェクトに従事
■ご挨拶
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