アグロエコロジー
もっとこどもにオーガニックを!
CORE ORGANIC
オーガニック食品の需要は堅調に伸びているものの、シェアは10%以下とニッチ産業にすぎません。
他産業に比べると、マーケティングや研究は十分に行われていませんでした。
CORE ORGANIC(coordination of European Transnational Research in Organic Food and Farming)は有機農業に関する研究の向上を図る目的で、EU11カ国で情報共有や共同研究を行っています。
【パートナー】
- オーストリア federal ministry of agriculture, forestry, environment and water management
- デンマーク Danish Research Center for organic farming/Danish directorate for food, fisheries and agribsinesss
- フィンランド Ministy of agriculture and forestry
- フランス Ministry of agriculture
- ドイツ Federal ministry of consumer protection food and agriculture
- イタリア Ministry of agriculture and forestry
- ノルウェー The research council of norway
- スウェーデン Swedish research council for environment, agricultural science and spatian plannnig
- スイス Swess federal office for agriculture
- オランダ Ministry of agriculture, nature and food quality
- イギリス Department for environment, food and rural affairs
▼COREホームページ
http://www.coreorganic.org/index.html
もっとこどもにオーガニックを!
iPOPY(Innovative Public Organic food Procurement for Youth)
COREでは、より多くのこどもが安全なオーガニック食品を食べることができるようにさまざまなキャンペーンが行われています。
オーガニック運動は草の根レベルで始まり、消費者のボトムアップ的な運動が広げられる中、政府も感心を持ち始めました。
地方自治体のトップダウン的なオーガニック政策が徐々に広がり始めています。
POP(public organic procurement)
COREのメンバーは政府関係機関が多く、政府が率先してオーガニック商品の購入を行おうという試みが行われています。
日本においても、グリーン調達や中小企業に対する官公需の目標値を定めていますが、それのオーガニックバージョンです。
オーガニック市場が10%(日本では1%以下)以下にすぎないのに対し、ケータリングサービスのうち政府調達が占める割合は7%だといわれています(イギリスの場合)。
かなりの金額ではないでしょうか。
【例】
- イタリア: 学校給食への地元のオーガニック食品導入に対して自治体が補助。
- フィンランド: 無料でオーガニック給食を提供。
- ノルウェー: 食料調達量の多い防衛省が2012年までに食料の15%をオーガニックにするという目標を設定。
- イギリス : 2010年までに公共機関の50%が契約書でオーガニックを指定する。
日本の政府の対策はスローガンレベルでしかなく、もう少しオーガニックに関心をもってもらいたいものです。
▼iPOPYホームページ
http://ipopy.coreportal.org/
フードフェスティバル
Food 4 YOU
フードフェスティバルの会場は来場者でいっぱいでした。
【穀物の館】
世界の穀物の展示、育て方、料理方法。
オランダ語だったのでわかりませんでしたが、エチオピアやスリランカ、モロッコの民族料理を試食できました。
全部食べたのでおなかいっぱい!
パスタとお米を一緒に炊くのが面白かったです。
世界の食物消費量
- 穀物 70%
- 魚介類 8%
- 野菜 7%
- 砂糖 6%
- 豆類 4%
- フルーツ 2%
その次が魚介類だというのは意外でした。
じゃがいも主食にしてる国も多いと思ったのですが。。
【パンの館】
こちらでも、おいしいパンが食べ放題。
ワーゲニンゲンのパン屋さん約20件がパンの展示していました。
これ、なんと、パンを作ってるんです。
これぞ職人技!
【デザートの館】
アイスクリームや、ワッフルせんべい?、たこやきライス?←かってに命名。
全部食べ放題。
▲タコ焼き機に似てます。
他にもヨーグルトやフルーツジュース。
これだけで十分1食分のランチになりました。
も~おなかいっぱい~
▲ちちしぼり体験
ファーマーズマーケット
オーガニックワイナリー
オランダにおけるワイン消費の増加とビール消費の減少
日本でブドウ栽培というと、食用がメインですが、ヨーロッパで栽培されている葡萄の実に95%は醸造用。
あまりワインを飲む習慣がなかったオランダでもワインの需要が伸びてきています。
【紺:ワイン(右の目盛)、青:ビール(左の目盛)】
ワインのオーガニック事情
しかし、ヨーロッパでオーガニックワインが作られるようになったのは、最近のこと。
有名な銘柄はほとんど白カビ、べと病に弱く、農薬なしではほとんど収穫できませんでした。
アメリカでは有機栽培も行われていましたが、耐性のある品種。
ヨーロッパ人にしてみると、味はあまり良くないのだそうです。
オーナーは「まるでナフタリンだ。」と酷評・・・。
そんな、まずくて強いアメリカの品種と、センシティブでおいしいヨーロッパの品種を掛け合わせること100年。
ようやくオーガニックで栽培可能なおいしいワインができあがったのです。
ワインの品種改良には、長い年月を要します。
5年かけて熟成した上で、よい味のものを選別するためです。
このオーナーのすごいところは、ワインが出来上がる前から口コミで資金を集めたことです。
彼は、ドイツでワイン醸造技術を学び、生産物を販売できるようになるまで無収入の間、ドイツワインを試飲してもらいながら、約200人からお金を集めたそうです。
オランダ産ワイン
オランダはブドウ栽培はそれほど盛んではありませんでした。
日照時間が少なかったため、ワインを輸入に頼っていました。
1997年にはワイン農家7軒だったのが、2005年には45軒に増えています。(1ha以上の商業用栽培)
これは、品種改良により早期熟成が可能になったから、温暖化により、北の方でも生産できるようになったからとも言われています。
グラッパ Grappa
グラッパはワインというよりブランデー。
度数も30~60度と高い。
アルコールは普段あまり飲まないので、良し悪しがよくわかりませんが、これは強烈でした。
友人に「パパイヤジュースだよ」と、だまされて飲みました。
銘柄は、
「ワーゲニンゲンの火事」
あぁ・・・納得・・・
▼ワイナリーHP(オランダ語・英語)
http://www.wijngaardwageningseberg.nl/engels/
フランス人留学生によると、
オーナーはアメリカのワインのことをあれこれ言ってたけど、フランスのワインに比べたら微妙な味だった。
そうです・・・vV
やっぱりオランダは、ハイネケン(Heineken)の国ですね!
農家支援組織 "BOERENGROEP"
農家の生活改善を求めた政治的ロビー活動に端を発し、今では活動家としてではなく、研究と実社会での応用の橋渡しをしている団体です。
今日はボードミーティングに参加してきました。
●ルーマニア農大生との交流
お互いの国の農業について学ぶツアーを開催。
来週はルーマニアの学生が一週間オランダに滞在し、一緒に農家をまわったり、農務省を訪問し政策者と懇談する予定です。
●プラクティカル・トレーニングコース
農業の学校を開催。
週1回引退された80歳の農家さんと交流し、いろんなことを学びます。
このトレーニングには、50万ユーロの予算がついている大きなプロジェクト。
大学ではセオリーが中心になってくるので、学生にとっては応用科学を現地で学べるいい機会です。
●ABCプラットフォーム
A=administration
B=buisiness
C=consumer
農家、政府、消費者とのディスカッションを促進。
●研究者同士の橋渡し
研究者を招いて、お互いの意見をディスカッションしてもらうという取り組み。
来年アムステルダムで開催する予定。
●オーガニックツアーの開催
秋に、有機農家をめぐるバイクツアーを開催予定。
予定地は、なんと、私が以前メールを送ったHEMMEN FOUNDATION。
もう少し話を聞いてみたかったので楽しみです。
他にも、研究レポートの作成や、インターンの受け入れなどをしています。
■ホームページ
http://www.boerengroep.nl/
成績のつけ方
5.5以上で単位認定されます。
日本の大学ではテストを受ける前に「放棄(cancel)」すれば不可がつくことはなかったので、不可をとったことはなく、GPAに換算すると、かなりの高得点になっていました。
10段階だと成績に差が付いてくるのではないかと思います。
レポートにいつも意味不明の記号がついていましたが、今日その記号の意味が判明しました。
オランダ人のクラスメートが解説してくれました。
- "U" = excellent 9-10 points
- "G" = good 8 points
- "V" = sufficient 7 points
- "M" = fair 5.5 points
- "OV" = insufficient 5 points
- "S" = bad 0-3 points
"G"をとった学生のレポートが参考に回覧されていました。
とりあえず、次は"G"とれるように頑張ります・・・^^;
オフ会 in Arnhem
集まったのはアーネム周辺に住む7人のメンバー。
みなさん個性的で面白かったです。
大学以外のつながりができてうれしいです。
私は先月授業が始まって以来、ワーゲニンゲンの外に出るのは今回が初。アーネムは初めてです。
正直なところ、授業は面白いのですが辛いです。
フィールドワークやグループミーティングに時間をとられ、勉強する時間は必然的に夜。
大学のキャンパスは夜11時までパソコンが使えるので、みな遅くまでのこっています。
土日も大学図書館にはたくさんの学生。日本の大学と大違いです。
私は英語の文献を読むスピードが遅いので、課題が終わらず、文字通り泣きながら徹夜したこともありました。
良いのか悪いのか、最近は手の抜きどころを覚えてきましたが・・・。
1か月ぶりの外出。
久しぶりの日本語。
良い息抜きができてよかったです。
ショッピングセンターV&Dの上の、バイキング形式のカフェ。
とてもおしゃれでした。
しぼりたてのジュース、サラダバー、スープ、ケーキ・・・
うちの大学の学食はとてもしょぼいので、久しぶりにちゃんとしたランチを食べました。
うらやましいことに、ライデン大学の食堂はこんな感じなのだそうです。
次回のオフ会は、たこ焼きパーティーか牧場ツアー。
楽しみにしてます。
オランダ語翻訳
そして、オランダ人はみな、とてもきれいな英語を話します。
オランダ人同士の会話も、外国人が隣にいるときは、英語で話してくれます。
フランス人のように、あまり母国語に執着がないように思います。
(オランダ語の文法は30年前にできたそうです。)
先生の英語もわかりやすいです。
英語が苦手なアジアやアフリカの学生のために、わかりやすく話してくれています。
質問も熱心に聞いてくれます。
それでも、難点は、フィールドワーク先のホームページや研究レポートの多くはオランダ語で書かれていること。
メンバーにオランダ人がいるチームといないチームでは、調査能力にかなりの差がでてしまいます。
少しでも理解できるようにオランダ語をはじめましたが、とても研究レポートが読めるレベルではありません。
多くの留学生は、google translationを使っています。
これを使えば、ホームページまるごと自動翻訳でき、オランダ語やアラビア語、セルビア語、ウクライナ語まで翻訳できるので便利です。
http://translate.google.com/
ただ、オランダ語→英語に比べると、オランダ語→日本語の翻訳はどういったわけか、とても変な訳になってしまいます。
あまり使う人がいないからでしょうか。
オランダ語のホームページを読むときは、オランダ語→英語の翻訳をお勧めします。
地域で支える農業(CSA)
CSAとは、「地域が支える農業」という意味であり、「農業によって支えられる地域」という意味がこめられています。
(参考:日本有機農業研究会「提携とCSA」2004年)
現代社会においては、農業から食卓まで(farm to fork)のフードチェインは複雑なものとなり、直接生産者の顔が見えてきません。
(例)
農家→JA→全農→中央市場→仲買人→(二次仲買人)→小売店
消費者、生産者、農場を手伝うボランティア、学校の先生、保護者・・・みんなが一緒になって、学びの場として、安全な食を育てる場として、農業を守っていこうという運動がアメリカで広がりました。
このアイデアは日本の生産者と消費者の「提携運動」にヒントを得たといわれています。
・ex)ボックススキーム
先日訪れた有機農場ではボックススキームを採用していましたが、毎週野菜をつめたボックスを公民館などに届け消費者がとりにいきます。生協と似ています。
http://agroecology.blog.shinobi.jp/Date/20090909/1/
De Nieuwe Ronde (新しい輪)
オーナーのklaasは、インドネシアやフィリピン、アフリカなどいろんな国で有機農業を実践し、11年前からここワーゲニンゲンで、CSAに取り組んでいます。
1.5haの畑には、40種類の野菜、フルーツ、生花、ハーブ。
klaasの専門は野菜だそうですが、ボランティアたちがハーブやお花を育てていて、彼らに任せているのだそう。
畑は蜘蛛の巣のような形をしています。
円形に配置された広場の真ん中には、芝生とウッドデッキ。
いろとりどりの植物たちが、そのまわりを取り囲んでいます。
"De Nieuwe Ronde" (新しい輪)という農場の名前が示すとおり、町の新たな憩いの場になっています。
消費者が好きなだけ収穫できるオーガニック農場
面白いのは、ここの農場で作られた野菜は、直売所で売るでもなく、自分の店で売るでもなく、すべて、会員が自分で好きなだけ収穫してもって帰るのだという。
会費は1年間163ユーロ(約2万円)
会員数 約300人
みんなが好きなだけ収穫しても、本当に問題ないのでしょうか?
聞いてみるとklaasは笑いながら答えてくれました。
会員数は常に一定数に限定しているのと、長年の経験から、過不足のないように植える量を調節しているので、トラブルはほとんどないのだそうです。
ボランティアが立ててくれたという看板。
野菜の説明と、収穫の仕方が記載されています。
まだ未熟な野菜の横には、「もうちょっと待ってね」という札が立っています。
消費者は、新鮮な食べ物を収穫できるだけでなく、こうして身近な食について勉強できるのですね。
▼ホームページ(オランダ語・英語あり)
http://www.home.zonnet.nl/denieuweronde/index.htm
パンプキンフェスティバル
ワーゲニンゲンのマーケットにいつも出店している有機農場でパンプキンフェスティバルを開催すると聞いていってきました。
かぼちゃの重量をあてるゲームや、投射機をつかって、かぼちゃを投げるゲーム。
かぼちゃ料理に、カボチャビール。
▲カボチャビール
初めて飲んだけど、おいしいと大評判でした。
小ぢんまりした農場だけど、にわとりが放し飼いでかけまわっていたり、コンパニオンプランツを活かした多様な作物の共存。
コマーシャルとしてオーガニックをやってるというよりも、楽しんで作っているんだなぁということが伝わってきます。
オーガニックの面白さが表現されている農場です。
今回集まったのは、有機農業学部の学生5人と、その友達2人。
持続可能な環境と農業についての話で盛り上がり、
授業以外にもこうやってみんなで集まって、フィールドワークしたり、
レポート書いたり、自主的な活動をやっていこうということになりました。
オーガニックやヨーロッパの農業に興味のある方、一緒にオーガニックツアーやりませんか?
プロフィール
「アグロエコロジー」続編:
http://agro-ecology.blogspot.jp/
たねのもりびと
ワーゲニンゲン大学大学院
有機農業研究科修了
(アグロエコロジー専攻)
Wageningen University
MSc of Organic Agriculture
ブータン政府GNH委員会インターン
国を100%オーガニックにする国家プロジェクトに従事
■ご挨拶
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