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アグロフォレストリーの資格

現在、Trees for the futureという財団で、アグロフォレストリーのトレーニングを受けています。


この団体は、アメリカに本部があり、世界中でアグロフォレストリーと農村開発に関するプロジェクトを実施しています。

プロジェクトの場所
アジア(フィリピン、インド)
アフリカ(ブルキナファソ、ブルンジ、カメルーン、エチオピア、ガーナ、ギニア、マリ、セネガル、ニジエール、タンザニア、ザンビア、ウガンダ)
南米(ブラジル、ハイチ、ニカラグア、ホンジュラス)


インターンシップの受け入れもしているそうなので、興味のある方はトレーニングプログラムをオススメします。(受講料無料)

試験に合格すると、アグロフォレストリーの資格が財団より認定されます。
テキストはウェブサイトからダウンロードできます。

興味ある方、受けてみませんか?

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Trees for the Future
Long Distance Agroforestry Training Program
http://www.treesftf.org/resources/data.htm

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耕畜連携システム

耕畜連携システムとは?

水田で飼料用イネをつくり、耕作放棄地を有効利用するとともに、家畜の排泄物を堆肥として使用し、排泄物による地下水等の汚染と、イネの有効利用という2つの目的を解決する一石二鳥の政策。
畜産の盛んなヨーロッパや途上国においては、畜産排泄物の排出量に制限があるため、盛んに行われています。


日本の農業についてプレンゼンする機会をもらったので、耕畜連携システムについて発表しました。

耕作放棄地に牛を放し、お掃除してもらうという、「レンタカウ」制度や、水田への家畜放牧の事例を紹介したところ、大ウケでした。

九州農政局 「休耕田でのレンタカウ放牧」

耕畜連携の推進:15事例



耕畜連携システムを3P(Planet, Profit, People)の観点から評価を行いました。

要旨
Planet: 環境面
排泄物の有効利用によって窒素流出が防げる
休耕地の荒廃を防ぐ

Profit: 経済面
飼料イネの利用による付加価値
生産コスト
willingness to payとのバランス

People: 社会面
ランドスケープの保全
ソーシャルネットワークの構築



日本の事例については経済的な評価についてはたくさん文献が出ているのですが、耕畜連携による環境へのインパクトやエネルギー効率がどのように改善されるのかについてはあまり記述がなく、客観的な数値を得るのに苦労しました。


耕畜連携については、CGIAR(Consultative Group International Agricultural Research) 国際農業研究グループのメンバーでもある、International  Livestock Research Instituteでたくさんのデータが公開されています。
FAOのレポートも事例がたくさん載っていて面白いのでおすすめです。
こちらからダウンロードできます。
mixed  crop-livestock farming (2001)
http://www.fao.org/DOCREP/004/Y0501E/y0501e00.htm


ちょっとずれますが、水田のランドスケープ保全について滋賀県の高島市の事例がオランダの雑誌で発表されていました。
successfully preserving national heritage in japan
http://ileia.leisa.info/index.php?url=getblob.php&o_id=227291&a_id=211&a_seq=0



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土壌保全型農業

Conservation Agriculture(CA) とは?

conservation agricultureにあたる日本語は何でしょうか。環境保全型農業、低投入型農業、土壌保全型農業・・・。
どうも定訳が見当たりません。


FAO(国連食料農業機関)では次のように定義されています。

環境を保全しつつ収益を得ることを目的とした低投入型の食糧生産。
地下・地上における自然生態系プロセスの増進を基礎とし、耕作や外部投入量を最小限に抑える。

3つの原則
  1. 最小限の耕起
  2. 被覆植物などによる土壌有機物の保全
  3. 作物の多様化
↓詳しくは
http://www.fao.org/ag/ca/


コンサベーション・アグリカルチャーは有機農業ではありません。


日本で不耕起というと、有機農業と結び付けられることが多いですが、土壌流出を防ぎつつ労働力を省くという意味合いが強く、耕起しない代わりに農薬使用量が増えたという例もあります。

では、どんなメリットがあるのでしょうか。

経済的メリット
  • 労働時間が減らせる
  • 機械や労働などのコストが減らせる
  • 単価あたりの経済収益の向上
農業のメリット
  • 有機物が増える
  • 水分保全
  • 土壌物理性の改善
環境のメリット
  • 土壌流出の防止
  • 水質・空気の浄化作用
  • 生態系の多様化
  • CO2吸収
これらの成果はすぐに出るものではなく、土壌有機物の団粒構造ができあがるまで長い年月を要し、忍耐が必要です。
そして、耕起しない分、雑草を抑えるために別の工夫をしなければなりません。


特に十分な農業資源にめぐまれない途上国においては、このメソッドが農村開発の中で用いられることが多く、トレーニングマニュアルがたくさんでています。


ACT African Conservation Tillage Network
http://www.act-africa.org/
World Association of Soil and Water Conservation
http://www.waswc.org/
ECOPORT conservation agriculture
http://ca.ecoport.org/



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大学院入試について

ワーゲニンゲン大学を受けたいという方からメールをいただきましたので、ちょっと紹介します。

◆出願書類について
  • アプリケーションフォーム
  • 卒業証明書&成績表
  • 志望理由書
  • TOEFL
  • CV(英文履歴書)
この5点があれば、まず落ちることはないです。

保証はできませんが、留学生枠が相当あるのでほとんど落ちないのだそうです。(単位はガンガン落ちますが・・・^^;)

落ちたよって人はたぶん、書類不備だと思われます。

推薦書は任意なので、なくても通ります。


自由の国、オランダではなんでも交渉次第です。

英語の点数が合格点にちょっとくらい足りなくても、入ってから頑張るから通して!と、ちょっと交渉すれば万事OK。

私は、学部の専攻が政治学なので、pre-master courseを6か月履修しないといけないと、入る前は言われていましたが(条件付き合格)、なしになりました笑。

とりあえず出せばなんとかなるので、今からでも今年の留学、まだ間に合いますよ~。


◆学期制度について
  • 1学期 9 /1~10/31
  • 2学期 11/1~12/27
  • 3学期 1 /4~2/28
  • 4学期 3 /1~4/30
  • 5学期 5 /1~6/30
各学期の最後の1週間がテスト期間。

冬休みは1週間しかなく、日本のように公休日(祝日)らしきものはないので、月~金まで休みなしです。


基本、午前1科目、午後1科目しかとれませんが、先生と交渉すれば履修できます。私は毎回3科目履修してます。

2年目は修士論文(6か月)+インターンシップ(4か月)+Academic Consultancy Training(2か月)

授業はないので、ほとんどの学生が海外調査にでかけます。

そして、ACTとインターンは経験があれば免除してもらうことも可能なので、最短で16ヶ月で卒業することもできます。



また何か他に質問がありましたら連絡ください。

ヨーロッパの中でも変わっているそうなので、他の大学を受ける方はあまり参考にされないように・・・。


4学期スタート!

4学期の授業

午前:
organic plant production (有機植物生産)

・雑草成長モデル
・灌漑
・作物システムデザイン

ワーゲニンゲンと言えば、チームワーク。
さて、またグループワークです。

今回は、各チームがシンポジウムを主催するというもの。
つまり、テーマごとに、チームで授業をうけもつのです。

うちのグループのテーマは、
「mixed cropping systems of smale-scal farms in Africa (アフリカの中小規模農家における混合作付体系について)」

農業を専攻している学生だけでなく、社会学、生物学、メカニクスの専攻の学生もいて、見る角度が違い面白いです。


午後:

Agribusines economics (農業経営・経済学)

経営評価・投資計画・リスク分析・意思決定モデル・人事管理など。

ワーゲニンゲン得意のシミュレーションモデルが面白いです。
各農家の業績を比較し、標準モデルとのズレからその農家の強みと弱みを明らかにするというもの。
そうして、最適化するためには何が必要かアドバイスを行います。

ヨーロッパでは、お金を払ってコンサルタントを利用する率が日本より高いのだそうです。

修士課程には、クライアントから依頼を受け、コンサルタントを行うAchademic Consultant Trainingという必修科目があり、企業などから調査費用もでています。


Global governance in natural resource management 
(自然資源管理におけるグローバルガバナンス)

こちらは農村開発学。

こうやってみると、食物学、経済学、政治学と、バラバラのようですが、これがワーゲニンゲンの特徴なのです。

水利を専攻する学生も、ランドスケープを専攻する学生も、自然科学、社会科学、どちらも勉強する。
理論と応用を同時に勉強する。
そして、学際的なメンバーで構成されたプロジェクトチーム。

あぁ。あれってそういうことだったんだ。
今まで勉強していたことが、違う角度から見たとき、バラバラであった点が線へとつながる瞬間。
この大学を選んで良かったと思うのでした。


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世界最大のオーガニック見本市Bio Fach 2010 in ニュルンベルク(4)

日本からの講演者は誰もいなかったので、日本でビジネスを行っているドイツの企業が日本のオーガニック市場についてプレゼンを行いました。

言われたい放題です・・・^^;


要 旨

  • 日本政府は、早々とオーガニックに関する法律を整えたことは評価できる。
     
  • しかし、市民の認識が追い付いていない。運用に問題がある。
     
  • 日本のオーガニック市場は未熟だが徐々に伸びている。忍耐が必要。
     
  • 流通システムがとても複雑で、小売価格が高めである。
     
  • 自然食品、ナチュラル、無添加などの言葉が氾濫している。違いが不明確
     
  • 認証を受けているのは外国製品が多い(輸入主導型
     
  • 食品安全が重要(環境問題、アニマルウェルフェアなどと比べて)
     
  • オーガニックのシェアは低い。
  • 生協がスーパーよりも大きなカギを握っている。(産直・TEIKEI)
  • 必ずしも有機認証はとっていないが、日本では信頼で成り立つ顔の見える取引が盛ん。
  • 日本のマーケット参入には信頼のおけるプロフェッショナル・パートナーが欠かせない。
     
  • IFOAMの集会が次回韓国で開催される。
農水省の幹部は、予算をつけることにためらっているが、アジアの他の諸国がイニシアティブをとり、世界的に置いていかれることを懸念している。



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世界最大のオーガニック見本市Bio Fach 2010 in ニュルンベルク(3)

中国の有機農業事情


中国政府によるオーガニックマーケットについての発表がありました。


現在、中国でも有機食品の需要が増えています。

日本での有機認証は民間企業がおこなっているのに対し、中国の有機認証は政府関連機関が行っています(民間の認証団体もありますが)。
つまり、政府が認証を後押ししているのです。

2009年には、1000社を超える企業が有機認証を取得、4755の商品が認証されています。
目的は、国内市場への有機食品プロモーションもありますが、日本などの市場へのオーガニック食品輸出のためです。
中国のオーガニック商品は、国内だけでなく国際市場にとっても今後シェアを伸ばしていくと考えられます。


認証ロゴ
  • 国家認証ロゴ 2つ
  • 有機認証団体 2つ
  • 外国の認証団体 4つ
3段階の認証
  • ベーシックレベル:環境に優しい食品
  • グリーンフードラベル:減農栽培
  • オーガニック

CIMG1277.JPG


現在のところ、JASやBIOなどの外国の認証制度との互換性がなく、中国市場でオーガニック食品を販売したい場合は、別途中国の認証を受ける必要があるようだ。

都市部を中心にLOHASブームが盛んだという中国。
日本を超えるオーガニック市場ができるかもしれません。





全体の農産物に占めるオーガニックの割合はまだまだ低いものの、
面積でいえば、中国は世界第5位の有機農産物生産国なのだ。


中国のオーガニック制度は始まったばかり。
制度では日本がリードしているが、運用面では世界から遅れをとっている。

オーガニック界の第2の黒船は、中国かもしれない。


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ユトレヒト

CIMG1175.JPG

ユトレヒトはワーゲニンゲンから電車で1本、約1時間。
オランダでは大きな町だ。

オランダの都市はそれぞれ役割が分担されており、
 アムステルダムは経済の中心
 デン・ハーグは政治の中心
 ロッテルダムは貿易の都市
 ユトレヒトは司祭の街
なのだそうだ。


ミッフィー博物館にいってきました。

遊び心いっぱいの楽しい博物館でした。
子供ばっかりだったけど・・・

CIMG1296.JPG

CIMG1299.JPG



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3学期終了!

3rd periodが終了しました。

ワーゲニンゲン大学は各学期2カ月(5学期だけ3カ月)の5学期制。
2か月ごとに試験があり、学期休みというものがないので、とてもハードです。


しかも、今学期は試験日が重なってしまい、今日の試験時間、3時間×2科目の6時間でした・・。


午前の試験はsustainable food production(持続可能な食糧生産)。
会場はスポーツセンターだった。


朝いきなりチャリが壊れ、錆だらけになりながら修理しようと試みるが失敗。
30分かかる道を辞書2冊かかえて10分でダッシュ。
・・・した挙句、試験に遅刻。

スポーツセンターは試験を受ける人でごった返していて、(たぶん200人以上)センター試験会場のようだった。
5分遅刻したけどまだ始まっていなくて助かった…。

前学期は試験中に電子辞書こわれるし、なぜいつもこのタイミングなんだ。。

・・でも思ったよりできたかも。3時間あっというまだった。



午後の試験。
quantitative land use system analysis(土地利用システム分析)

これが大失敗・・。


配られた答案用紙、20枚以上。

「これ、何日分の宿題ですか?」って教授に質問してる生徒がいて笑えた。
ほんとにそんな感じ・・・vV


1.土地利用予測モデリング
2.土地利用探索的モデリング
3.家計モデリング
4.土地評価、空間統計解析
5.線形代数、シンプレックス法


各問40%以上、全問60%以上が合格最低ライン。
だけど、最初の2問で1時間使ってしまい、空間統計あたりで力尽きる。

自信のあった線形代数、30分では半分も解けず終了。
あぁ、頑張ったのに再試かぁ。。泣

だけど、他のクラスメートもどんよりしていた。
去年の再試率60%らしい。
知らずにとってしまったよ。^^;


授業は月曜から。

すでに来学期の資料がメールで送られてきた。
予習の時間、3日しかない・・・。

頑張ろう。


日本人だから大丈夫

「だから日本人は好き」



インドネシア人の友人の口ぐせ。


日本人はあきらめないし、めげない。
どんな状況でも、必ずなんとかするんだって知ってる。
だから、みけも絶対大丈夫。


「おしん」にはまってるらしいんだけど、すごい勇気をもらってます。




今日は、2度目の研究室訪問。
プロジェクトの責任者という人にあった。

30分くらい話をしてCV(履歴書)を送る。



インドネシア人の説によると、

日本人はどんな困難でも乗り越えられる。


この気持ちいいまでの断定型で語る友人の話きいてると、まだやれるんだって、思えてきちゃう。

同時に、自分はまだ限界までのことをできてないなって思う。


はー

「おしん」に負けちゃいられないわね。

プロフィール

ブログ移動しました

「アグロエコロジー」続編:
http://agro-ecology.blogspot.jp/

たねのもりびと

ワーゲニンゲン大学大学院
有機農業研究科修了
(アグロエコロジー専攻)
Wageningen University
MSc of Organic Agriculture

ブータン政府GNH委員会インターン
国を100%オーガニックにする国家プロジェクトに従事

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