アグロエコロジー
人生の数学
インド人は数字に強いことで知られていますが、感動した人生の数式がありました。
人生を100%にするために必要なことはなんでしょうか?
この数式をとくためにまず、
A=1, B=2, C=3.......Z=26
とアルファベットを数字に置き換えます。
HARD WORK
8+1+18+4+23+15+18+11=98%
一生懸命働いても人生は満たされません。
同じように、KNOWLEDGEだと96%。4%足りません。
LOVE=54%
LUCK=47%
運が良くても愛があっても大丈夫ではありません。
足りないものは何でしょうか?
↓
↓
↓
↓
ATTITUDE = 100%
そう、Attitudeを帰れば人生は変わるのです。
あらゆる問題にはsolutionがある。
考え方を変えることで欠けている何かを補うことができる。
シンプルだけど感動的な発見でした。
参加型流域管理システム
統合的流域管理とは、土壌や水の管理だけでなく土壌浸食の原因となる家畜の放牧、作物体系、植生、生活スタイルなど多様な観点からマネージメントを行うことである。
インドの現地NGO、MYRADAが取り組む南インドのWatershed Management Projectを見学させてもらいました。
Watershed Development Associations(WDA)
100-150haにわたる小規模貯水地(Micro Catchmentにおいて土地を保有するすべての農家が参加し、プランニング、予算管理、プランの実行、モニタリングを共同で行うグループ」と定義されている(Meenakshi and Aloysius, 2004)。
WDAのメンバーは自然資源管理と組織開発とプロジェクト管理についてのトレーニングを受け、貯水池の資源管理に関する責任を共有する。
MYRADAが出資したのはチェックダムと堀のみで、石垣の形成や給水ポンプは各農家が投資している。
「投資することを恐れることはなかった。土地の登記も取得でき、成功する自信があった。」と農家さんははっきり答える。
15年前は自家消費目的でRagiを作っていたが今は唐辛子、生姜、トマト、桑などの換金作物を生産しており農家として自立している。与えられたお金ではなく、自分で投資したからこそ起業者精神が生まれるのだという。
また、土地を保有しない貧困層には、養蚕やエミューの育成など新たな収入源を確保する取り組みを推進している。特にエミューは月1個、3年で約40~50の卵を産み、1個あたり1500ルピーで取引されており、大きな収入源となっている。
「バンガロールで働いていたころは、日々食べるのに精一杯だった。皮肉なことにこの村で作られた米を買っていた。今では休みたい時に休め、家族と一緒に仕事ができて幸せだ。それほど良い土地ではないけれど、この土地しかないのでここでやっていきたい。」
と、上流域で水田を始めたある農家さんは語る。
彼は農業を開始するにあたり、電線やパイプの設置に3万ルピーを投資した。農家自身がリスクを負うことが持続可能な流域管理の成功要素である。
牛乳の生産で月3,000ルピー、糞尿を肥料として売ることで年2,400ルピーの収入が入り、返済の目処が立っているという。
■お勧め参考文献
People's Institutions Managing Natural Resources in the Context of a Watershed Strategy (2003)
A Manual for Capacity Building of People's Institutions Managing Watersheds (2004)
Resource Management in Rainfed Drylands An Information Kit (1997)
■問い合わせMYRADA
ウェブサイト
http://www.myrada.org/
夢は起きて見るもの
夢は寝てみるものではなく、起きている時に見るものだ。
というのは、インドのある首相の言葉なのだそう。
夢を実現させるためにはアクションが必要だ。
目的のために行動を起こさなければ、Sleeping Dream(寝てるときに見る夢)と同じことなのだと。
Action without "Vision" is just passing time
そして、ビジョンのないアクションはただの時間の無駄である。
「人生はポエム(Poetic principle)」
ポジティブなビジョンを持ち、将来のストーリーを作り上げるのは自分自身。
夢やビジョンを語ることは実現への原動力となる。
ヒンドゥーの巫女デーヴァダーシ
州によって慣習は違うのだそうだが、ここ南インドでは、貧しい家の娘が巫女として寺にささげられるのだそうだ。そうしなければ神からの罰を受けるといわれている。
18歳になると、少女は神と結婚する。
裸になってターメリックのパウダーを全身にかけ、プージャ(お祈り)の対象としてあがめられる。
従来の伝統ではこうだった。
現在では結婚していない巫女が売春の対象として見られるようになり、お寺の寄付者がデーヴァダーシを娼婦として囲っている例が多々あるのだという。
これは伝統的慣習を利用した悪習である。
現在では、デーヴァダーシの摘発に対する見方が変わり、囲っている者が逮捕されるシステムに変わってきているのだとか。
停電
昨日は電気がついたのは1~2時間くらいでした。
どうも、地区ごとに割り当てがきめられていてオーバーすればその地区全体が停電してしまうのだそう。
というわけで、夜はすることがなく。
電気がつけばすぐにシャワーを浴びる。
シャワーといっても、バケツにお湯を汲み、ポットで浴びるのだけど。
インドネシアで生活していたときのマンディーマンディーを思い出した。
10時就寝。
その分、インドの朝は早い。
6時過ぎにはヒンドゥーのお坊さんが町を声かけして回る。
村人はチョーク?で家の前に模様のようなものを書いている。
黄色いお花を配達する女性はインドネシアのチャンパカに似た甘い香りを残していく。
夜勉強ができなくてイライラしていたけど、こんな朝を楽しむことにしました。
インド人博士の現実
今日は、研究所の職員候補者を選ぶ公開面接に参加してきました。
一般市民も参加OKの場で、これまでの研究成果をプレゼンするのです。
候補者はphDとりたての若い人から、かなり歳のいった人まで。
約40名の候補者から、最後に残るのは1名。
すごい気合の入りようです。
研究者になるって大変なんだ。
博士の現実を見ました。
ちなみに、公務員になるのも人口の多いインドでは大変で、だいたい100倍くらいなのだそうです。それで選考基準が不透明だと役所不信にもなりますね。
インドの研究所
インターン先のオフィスです。お庭もとてもきれいです。
現在働いているのはバンガロールにあるATREE(Ashoka Trust Research center in Ecology and Environmen)というリサーチ系財団。研究員80名、ドクター生20名がここで働いています。
ATREEバスで送迎つきです。
私が取り組んでいるEUが出資するプロジェクト「sustainability assessment of land use policy(土地利用政策の持続可能性評価」では、他にイギリスからきているインターン生、そしてアシスタントリサーチャーのインド人が一緒に働いています。
▼ATREE付近の広場
▼ランチは屋上の社員食堂。1食25ルピー。
ヴェーダの農業
古代サンスクリット初期の言語で書かれているインドの「ヴェーダ」では次のように記載されている。
地球は母、空は父、空気は魂、太陽はエネルギー、そして、水は生命を支える脈。
ベーダ農業では、資源の投入は栄養補給のためだけではなく、5つのエレメントを適切なタイミングでバランスをとらなければならないという。
インドで神聖視されている牛は、ベーダ農業では中心的存在として書かれている。牛の糞と尿からプレパレーションをつくり、牛乳から、ギー、チーズ、ヨーグルトなどが生産される。
バイオダイナミック農業に少し似てないだろうか。
Yajnas とIshtisはベーダ農業の重点項目だ。
Yajnas(ヤガ、ホマ、イッシトともいう)はピラミッド型のポットで準備された火のこと。堆肥を作るときの余熱やバイオエネルギーを利用するのだ。
また、ハーブを使った病害虫コントロールについても言及されている。
使われているメディカルハーブの種類は多岐にわたっている。
Shatavari (Asparagus spp.), Bhallataka (Marking nut), Ashwagandha (Winter cherry),Kana (Long pepper), Guggulu (Comniphora mukul), Asana (Terminalia tomentosa)Shatapushpa (Dill seeds), Triphala, Karanja (Pongamia glabra), Adathoda etc. Haridra (Turmeric), Ginger, Oleander, Karavira (Nerium), Tulasi(Ocimmum spp.), Tobacco, Langli (Gloriosa superba), Arka (Calotropis) and Sami(Prosopis spp.)
中国の漢方はよく知られているけれど、インドのハーブや古代農法は未知の世界でおもしろい。
もうすこし文献を読んでいきたい。
緑の革命から常緑の革命へ
Ever-Green Revolution(永続する緑の革命、常緑の革命)という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。
提唱したのは、インドで緑の革命を導き、アジアのノーベル賞といわれるマグ・マサイ賞を授与されたSwaminathan氏。
1960年代、インドの緑の革命は食料の大幅な増産をもたらし、食料飢饉状態にあったインドは輸出国へと転じ、最も成功したといわれるパンジャーブ地方は"bread basket"と呼ばれている。
しかし、収量を大幅に増産した穀物は水や肥料を大量に要する。土地はやせ、収量は次第に落ちていった。
さらに、近代農業は高価な化学肥料と農薬に依存するため、インドの農民の半数は借金を抱えているという。
近年、農民の自殺が社会問題として取り上げられている。
インド有機農業の父、アルバートハワード氏は次のように述べている。
“Nothing effective has been done to replace the loss of fertility involved in this vast
increase in crop and animal production, and it brought two hungers to India; the stomach and the
machine”
(インドは空腹と機械の欠乏という2つの飢えにさらされている。)
こうした緑の革命の功罪を振り返り、第二の革命を導いたスワミナタン氏がスワミナタン財団を立ち上げたのは80歳になってからだという。
技術に頼らず、誰にでも小規模な投資で実践できる、先端と伝統を融合させた「エコ・テクノロジー」を氏は推奨している。
まさに、農業分野におけるルネサンスというべきエコテクノロジー。
今、祖先が築き上げてきた伝統技術が見直されている。ever-green 永続する緑のために-。
references:
Howard, S. A, (1943), An Agricultural Testament, Oxford, UK, Oxford University Press
Ministry of Agriculture, Government of India, (2010), Annual Report 2009-2010, Department of
Agriculture and Cooperation, [Online] http://agricoop.nic.in/AnnualRepor2009-10/AR.pdf
Ministry of Agriculture, Government of India, (2007), National Policy for Farmers 2007,
Department of Agriculture and Cooperation, [Online] http://agricoop.nic.in/NPF/npff2007.pdf
Swaminathan M.S., (1996), Sustainable agriculture : towards an evergreen revolution, Delhi,
Konark
Sud S., (2009), The changing profile of Indian agriculture, New Delhi, Business Standards Lt.
ブータンの有機農業事情
有機認証をうけているのは150エーカー、レモングラス、チーズ、油などが中心だ。
有機農業に関する法律は今のところないが、National Framework for Organic Farmingでは、IFOAMのグループ認証制度(PGS:participatory guarantee system)や内部管理制度(ICS:Internal Control system)を推進している。
また、農業学校では有機農業のトレーニングコースを開講している。
有機農産物の認証を行い、インドやバングラデシュを始め、諸外国への輸出することによって所得向上を図る取り組みが注目されている。
プロフィール
「アグロエコロジー」続編:
http://agro-ecology.blogspot.jp/
たねのもりびと
ワーゲニンゲン大学大学院
有機農業研究科修了
(アグロエコロジー専攻)
Wageningen University
MSc of Organic Agriculture
ブータン政府GNH委員会インターン
国を100%オーガニックにする国家プロジェクトに従事
■ご挨拶
ご挨拶
■連絡先
メールフォーム
当サイトはリンクフリーです。