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オーロビル(5)ダッチファーム

■Annapurna 大規模オーガニック農場
ここは、約60haにわたる大規模オーガニック農場。
ダム3つ。労働者20人を抱え、精米やチーズ作りまで自前で行っている。
オーナーはオランダから移住してきたトーマス。

当初はかなりの出費だったのではないか?
と、思ったのだけど、返ってきた答えは、「借金をしたことはない」のだそう。
アメリカやEU、財団などたくさんのスポンサーがついており、インフラ整備にかかる費用は全てそこからまかなえるのだという。かなりやり手。
そして、オーナーには、オーロビルから月2万ルピーが支給される。
それはインドの平均月給を凌ぎ、暮らしていくには十分な金額だ。

この農場は20人の地元雇用を創出している。
インド人労働者は、ざるを使って器用に不良品の米と、一等級の米を分けていく。
これは、熟練した農家にしかできない技なのだという。



このファーム、オーロビルの村圏から少し離れたところにあり、その集落では白人は珍しいよう。
オーロビル内のファームは、小規模の家庭菜園。
そしてこのファームは、白人が経営するプランテーションという感じだった。


■チーズ作り
チーズ作りと聞いて、ははーんと思った。ダッチ式だ。
酪農と耕作のミックス農業とチーズつくりはオランダ人の得意分野だ。
フランスノルマンディーの農家を訪問したときも同じスタイルだった。
オランダではどこの農家でもチーズは大きな収入源になっている。

しかし、湿度の高いタミルの地では、すぐにカビだらけになってしまう。
表面を切れば中身はきれいなのだというが・・・。
品質コントロールはこんな感じで大丈夫なのだろうか??



もうひとつの問題は、飼料の自給ができないこと。
乳製品の有機認証を行うためには、飼料もオーガニックであることが証明されなければならない。
いまのところ、まわりの農家は慣行農法が多く、有機飼料をまかなえないのだ。
そのため、チーズや牛乳は、「有機」と呼ぶことができない。
それでも、他の野菜はオーガニックとして知られているのでネームバリューは大きい。


■農業の多角化
「農家が生き残るには、Creativeにならないといけない」と、トーマス。
これは、日本にも言えることではないだろうか。
彼は、バイオガスの生産、ソーラーパネル、自家採取、食品加工、と、どんどんいろんなことに挑戦している。


■ウェブサイト
Annapurna Times
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オーロビル(4)Solitude Farm の自然農法

■わら一本の革命
「わら一本の革命」の福岡氏の影響を受けたというこのオーガニックファーム。
小さな農場で、約6エーカー。

約2メートル四方に11種類の作物が植わっていた。
「自然の状態はもともとこうだった。自然をまねることで、バランスのとれたエコシステムが再現できるのだ」
と、案内してくれたエジプト出身のオーロビリアン。

畝間に溝をほって木や葉を埋める。
こうすることで、長い年月をかけて堆肥化され、土質が変わってきたという。

しかし、スプリンクラーは必須・・・。

7月。米を収穫し終わった後、豆を植える。豆は土に影響を補給してくれる。
10月。豆が育っている間に、米を直播する。文字通り、種を「蒔く」のだ。

豆の収穫が終われば、残渣はそのまま土に放置。
その間から米が勝手に出てくるという。



■CSA(Community Supported Agriculture)

オーロビル内の作物はフードリンクを通じて消費されるが、Solitude farmはCSAの実験を行っていた。
契約期間は最低6ヶ月、1800ルピー(3600円)で、1週間に1回バスケットが届けられる。
中身はそのとき取れたもの。欲しいものを選ぶことはできない。
しかし、旬にあったバラエティ豊かな野菜が届くのは楽しみではないだろうか。

■ウェブサイト
http://solitudefarm.blogspot.com/


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オーロビル(3)Budha Gardenファームボランティア

オーロビルにある3つのオーガニック農場を見学してきました。

■オーロビルの有機農園

2日目。早朝6時。以前から予約していたBudha Gardenでボランティア。
高床式の宿泊棟。各屋根にはソーラーパネルが設置されている。

参加者は、マレーシアから来たというジャーナリスト、そして、韓国人少年。
ほうれん草の除草を行い、コンポスト(堆肥)を畑に入れる。
そして、ほうれん草の収穫、パッケージングを行った。

オーロビルには14の農地があり、そこでとれた野菜は基本的に「Food linkフードリンク」という組織を通じてオーロビル内で消費される。
http://wiki.auroville.org.in/wiki/AV_Foodlink

有機野菜に対する意識が高い人が多く、高く売れるため、従業員の賃金を払っても利益があるのだという。
しかし、需要に生産は追いついていない。

CIMG6647.JPG

■オーロビルは自給できていない
コンセプトに反して、生産者よりも消費者が圧倒的に多いオーロビル。
農家は2%しかいないため、ほとんどの食料を外部からの「輸入」に頼っている。
循環型コミュニティというエコビレッジの目的を達成できていないのだ。

夏は40度をこえるというこの地で、農業を営むのは相当の覚悟がないと大変だ。
増え続けるオーロビリアンのための食糧生産はおいつかないという。
そのため、バンガロールの有機農家がオーロビルへの「輸出」を行っているそうだ。

なぜもっと地元のインド人農家と協力しないのだろう??
技術交換や資源の交換をする余地はあるような気がする。
短期滞在だったので実際のところはよくわからないが、地元民とオーロビリアンとの間に何か壁のようなものを感じるのだった。


■ウェブサイト
www.buddhagarden.org


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オーロビル(2)ポンディからの旅路

■ポンディチェリからオーロビルへ
1日目。バンガロールからの夜行バスはポンディチェリ Pondicherry (通称Pondi)についた。
朝の6時。リキシャワラーが早速寄ってくる。町まで行くバスはない。50でどうだ?
そんなことはない。バスはある。3ルピーだった。

元フランス植民地であるポンディの海岸沿いのプロムナードを歩く。
早朝は人もまばらで、時々砂場で瞑想している西欧人を見かけた。
オーロビルについて訪ねるも、地元の人たちは誰もしらない。
代わりにオーロビンド・アシュラムを案内された。

マザーを偲ぶ人たちがたくさん集まっている。
そのほとんどがインド人なので驚いた。
マザーはフランス人じゃなかったか。いったい何者なんだろう・・?
これがマザーとのはじめての出会いだった。

オーロビルに行くバスはなく、タクシーかリクシャを使うしかないと聞いていた(地球の歩き方にもそう書いてある)。
だが、実際はバスはある。(時刻表は変わるかもしれないので、オーロビンド・アシュラムで聞くといい。)
なぜないと言われたのかよくわからないが、これがインドなのだと一人納得した。

■ゲストハウス
早くついたのでVisiter Centerは開いてなかった。
先に宿に向かう。Atithi Grihaは徒歩5分の距離にあり、1泊375ルピーの安宿。

正直、、、ここは安かろう、悪かろうだとおもった方がいい。。
英語話せるスタッフは1人しかいない、対応がぶっきらぼう、バイクを頼むのに電話代を請求される、食事はまずい(たぶん1週間分同じ材料?)。

■オーロビルは長期滞在者向き
オーロビルのインフォメーションは錯綜している。
Visiter Centerのスタッフは、Matri Mandirの予約のことしか分かっていないので、何を聞いても教えてくれないのだ。

「お金をおろしたい」
と聞くと、村の外にある中央銀行を紹介された。自転車で40分くらいかかる。
オーロビリアンはみんなそこまでいくのかときくと、そうだと言われた。
だが、実際は、Town Hallで両替できたのだ(徒歩10分)!

「どんなアクティビティがあるのか。」
わからない。自分で探して欲しい。

「Matri Mandirにいきたい」
それにはビデオを見てから次の日以降に予約をとらないといけない。
しかし!!ここに行きたいといって、写真まで見せたにも係わらず、マップを渡されただけでその説明はなかった。
Matri Mandirについてから、最短でも明後日でないと入れないことが分かったのだった(もうビデオは次の日しか見れなかった)。
頼むから、最低限の仕事をしてくれ・・・インド人スタッフ・・・





そんなこんなで、初日は何も分からず、4日間しかない滞在期間の1日を無駄に過ごしてしまった。
偶然にも、間違った情報をくれたインド人のおかげで、中央銀行までいく道の途中、2人の日本人に出会った。
そして、お茶会に招待していただいたのだった。

同じゲストハウスの旅人に聞いても、することがなく一日寝てたという。そんな生活が楽しめる人には向いているかもしれない。。

短期滞在の旅行者は、1ヶ月ほど前からアクティビティのチェックをして計画的に予約をしていかないと、突然電話しても、「あーいま忙しいから次の月曜日にまた電話くれ」と言われてとりあってもらえないのだ・・・。いくつのグループに電話かけたことか・・・。

これは本当に後悔した。行けば情報が何かあるだろうと思ったのは間違いだった。
ご利用は計画的に!


※ オーロビルについたら、ビジターセンターは宿とMatri Mandirの予約くらいしか役にたたないので、Solar Kitchenにいくといい。ここは親切にいろいろ教えてくれるし、情報収集も積極的にやってる。

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オーロビル(1)エコビレッジについて

4連休もらってタミルナドゥにある世界最大のエコビレッジ、オーロビルまで行ってきた。


■エコビレッジとは?
持続可能な暮らしを取り戻そうとする人たちが集まって、いろんな芸術活動や、教育活動などを行っているコミュニティ。
エコビレッジは世界中に無数に存在するが、なにしろ個性的な人たちの集まりなので、できたりつぶれたりしている。

↓くわしくは
グローバルエコビレッジネットワークのウェブサイト
世界中のエコビレッジが一覧になった本も注文できるようになっている。
http://gen.ecovillage.org/


■オーロビルの全体的な感想

オーロビルはそんな数あるエコビレッジの中でも老舗のエコビレッジ。40年続いていて、なお入植者が増え続けている。「入植」というのは、個人的感想で、インドの村にあって西欧人がほとんどのこの村はちょっと異様な植民地のような感じを受けたからだ。
西欧的な価値観が横行している。彼らは、人権だとかエンパワメントとか、たてまえを謳ってはいるが、心の中では見下しているのが伝わってくる。
経営者のほとんどが白人で悠々自適な生活を楽しむ一方、安い賃金で肉体労働してるのはインド人だ。

なぜか、アジア人の中で、インド人の次に多いのが韓国人だ。
韓国パビリオンもあり、韓国人入植者はどんどん増えているというのだ。
私もよく韓国人に間違えられた。

「日本人が足りないんだよねー」と、オーロビルのアーカイブで働くスポークスマンにからかわれた。
住む気はないか、という意味だった。現在、日本人のオーロビリアンは4人だそう。


■コミュニティ再生とエコビレッジ
以前は、エコビレッジのようなところに住みたいと思っていた。
でも、今はちょっと疑問に思っている。
エコビレッジの居住者は先進的な考えを持っているため、地元民から浮いてしまい、そこだけ独立したヒッピー村のようなコミュニティができあがってしまうのだ。

新たなコミュニティを田舎に作るよりも、もとある伝統的なコミュニティに入っていくことはその倍大変だけど、最近はその方が意義がずっと大きいように思えるのだ。そうでなければ、伝統という叡智は失われてしまうだろう。


ちなみに、インド人観光客(富裕層)にここの印象を聞くと、地元民の経済にもプラスになってるからいいんじゃないか、ということだった。

賛否両論あると思うが、40年続いているエコビレッジというだけですごい。
個性的なメンバーがそれぞれ別々に好きなことやっているコミュニティなのに、まとまっているのは、創設者マザーの求心力が相当なものだからだと思う。

やはり、コミュニティ再生のキーはカリスマ性のある指導者なのだろうか・・・?



■オーロビルウェブサイト
http://www.auroville.org/
 


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インド農村滞在記

3つの村を訪問してきました。
ココナツのはっぱでできたおうちがかわいい☆

バンガロールから車で5時間。
そこには、ぜんぜん違う景色がひろがっていた。




アルカという実(中毒性がある)は高値で売れる、この村の主力作物。
女性の自助グループが所得創出事業の一環で加工を行っている。



インドのスーパーバイザーは私が動き回ることをあまりよく思っていないみたいだ。
でも、オフィスでデータとってるだけじゃ何のためにインドに来たのかわからない。
だから、ここにいるうちにできるだけいろんなことを知りたい!見てまわりたい!


いま働いてる研究所はあまり協力的でないので、いくつか他のNGOに連絡をとった。
今週は別のオーガニックファーム2つ、来週は農業組合を訪問する予定。通訳も手配してもらった。

その分、毎日事務所から帰ってきてからも夜中までデータ解析やっている。
昨日は2時過ぎだった・・・vV
そして週末の予定は個人的に手配した農地訪問で全部埋まっている。


でも、もうあと1ヶ月しかない。
動ける時間が少なすぎる。。



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参加型環境影響評価

以前のワークショップは有機農家を対象とした調査だった。
今回は、ごく普通のインドの村を訪問。
ほとんどが慣行農家。

▼ワークショップの様子
 


ワークショップのポイントは、(1)農家が何を重視しているのか、(2)有機農業に対する農家の考え。

具体的には3つのSustainability (Ecological, Economical, Social)を8つの基準で評価してもらった。

エコ1.土
エコ2.水
エコ3.生物多様性
経済1.収入
経済2.自給率
経済3.財政
社会1.社会的ネットワーク
社会2.格差


すると、この前の参加型評価との違いがはっきり現れたのだった。

以前の農家は、有機農家、そして今回の農家は慣行農家。

そして、3つの村はそれぞれ土の質、灌漑の状態、育てている作物が異なる。
そのもっている資源によっても違いがはっきりあらわれておもしろかった。

灌漑のととのっている村では、自給率はあまり重要視されていない。
そして、灌漑のない村では水が上位にあがる。
これらの認識が、有機農業に対する評価にも影響しているのだ。


2006年と2009年に調査した8つの指標のデータ分析と、農家による評価を比較して論文を書くつもりだ。
実際のデータと農家の主観、そしてもっている資源との関連性を考察し、有機農業が地域で成功する要因は何なのか、どういうサポートを必要としているのかを中心に書きたい。

▼やぎ
 
▼伝統的な間作農業(とうもろこしとオイルシード)
 


 

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インドでボランティア

インドでボランティア名目でお金を取っている企業があるみたいですが、本当にボランティアしたい人は、企業に払うのではなく、現地の人に寄付して欲しいと思います。

だいたいボランティア参加者は1日3食付で参加費は宿泊費無料か、寄付式のところが多いです。

現地の人は1万円あれば1ヶ月は暮らせる費用です。数十万するプログラムもたまにあったりしてびっくりします。
本当に大金です。そのお金が地元の人に渡っているのか本当に謎です。
よく考えてもらいたいです。

■おすすめサイト
悪徳業者のことについて詳しく書かれていて参考になります。
海外ボランティア、短期留学しようと思われる方はぜひ一読をおすすめ!

海外移住情報
http://www.interq.or.jp/tokyo/ystation/inter1.html

 
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スラムの祭に参加してみた。

ガネーシャが帰る日。
スラムはお祭り騒ぎだった。

隅からのぞいていると、ボスらしき人からお呼びがかかった。
「ちょっとこい。」と手招き。

それは、この辺をとりしきる女ボスだった。
流暢な英語でスラムの奥へと案内される。
ちょいとどきどきしながらついていってみると・・・。

トタンパネルをおいただけの玄関をくぐった先には、ジーザスの絵がどーんと壁に画かれている。
この土地は、彼女の個人資産。
スラムの住人に開放し、現在40名のホームレスたちがこの空き地で暮らしている。
女ボスは彼らを兄弟、家族と呼んでいる。



私の持ち物をみては、逐一「これはいくらだ?」と聞いてくるので最初ちょっと怖かったけど(売られるかも?と思った・・vV)、いい人みたいだった。
話をしてみると教養があるのが伝わってくる。身なりも、他の人よりいい気がする。そしてまだ若い。
なんでこんなことをしているのだろうか?すごく個性的で不思議な人だ。

今日はガネーシャが帰る日。
日が暮れると共に、お祭り騒ぎはヒートアップ。
どこからともなく無数の人が押し寄せ、爆竹、打ち上げ花火、ドラム隊・・・。
話ができないほどのにぎやかさ。
ビルとビルの間で打ち上げ花火なんてかなり無茶だ。

ここは危ないからと、ボスに連れられ、ビルの屋上に上る。
廃棄物の山からビルの非常階段までジャンプさせられた。(そっちの方が危険だった笑。。)





この祭り騒ぎは深夜まで続くのだった・・・。

 

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ココナツとアグロフォレストリー

ココナツの役割
南国の風物詩ココナツは水の豊富な海岸部に多く、食生活に大きな影響を与えている。
カレーやスープ、おやつにと、いろんな料理に利用される。
最近ではココナツ油も人気。ココナツが南国の味覚文化を形成してきたのだ。

そして、ココナツの殻はゴムの収集に使われ、繊維はロープを作るのに重宝される。
幹は建材や燃料として利用される。
葉っぱはゾウの大好物だ。

多様な役割を担うココナツ。
廃棄物はなくゼロエミッションである。

ココナツは多機能性があるだけではなく、他の作物との相性が良い。

まず、根。
ココナツの根は幹近くに密集し、他の植物との競合が起こりにくい。
そして、光。
ココナツの木は光を良く通すため、他の植物への光が妨げられることは少ない。

きゃつさば、さつまいも、ヤム芋など、日陰でよく育つ作物との相性が特によく、
しょうが、ターメリック、クローブ、シナモンなどの香辛料もよく間作に使われている。
インドでは、水田の真ん中にココナツの木が植わっているのが面白い。


1haのココナツと、1haのカカオよりも、ココナツとカカオを混ぜたシステムのほうが収量が共に高いといわれている。
お互いの生理的補完効果によるものだ。
CPCRIの実験によると、ココナツに飼料を間作することで1haあたり4頭の乳牛が養え、収益は50%上がったという。


なぜ木を植えると作物の収量があがるのか?

木の枝うちを年2回することによって、窒素270kg/ha分の栄養が土に返り、作物が必要とする栄養素の90%がまかなえることになる。
しかし、木と作物の間隔をどれだけとるか、燃料としてどのくらい木を伐採するか、など管理の仕方によって収益が損なわれることもある。


何を間作に使うかは、市況、気候、土壌、農家の技術、好みなどによるが、他にもインドでは、とうもろこし、豆類、タロイモ、パイナップル、マンゴー、綿花、アルカナッツなどが間作されている。

アグロフォレストリーの土地所有システム
アグロフォレストリーで面白いのは、土地の持ち主、木の持ち主、作物の持ち主がそれぞれ違うことだ。
そして、さらに家畜が加わることも多い。
生態系が複雑になるだけでなく、tenure systemも複雑だ。

このパイナップル農家は、期限付きでゴム園を借りている。
ゴムが育てばパイナップルは育たなくなる。
今はまだゴムがとれない。いわば、お金が入るまでの保険としてパイナップル農家に土地を貸しているのだ。

▼ゴム+パイナップル+養鶏
CIMG5876.JPG

このた旅で、今まで木にあまり興味がなかったけど、「気に」なってきたのでした。


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プロフィール

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「アグロエコロジー」続編:
http://agro-ecology.blogspot.jp/

たねのもりびと

ワーゲニンゲン大学大学院
有機農業研究科修了
(アグロエコロジー専攻)
Wageningen University
MSc of Organic Agriculture

ブータン政府GNH委員会インターン
国を100%オーガニックにする国家プロジェクトに従事

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